42 TokyoとキリンのコラボによるデジタルICTインターンシップ
42 Tokyoは、キリンホールディングスと連携し、2024年10月28日から4週間にわたってデジタルICTコースのインターンシップを実施しました。参加者は42 Tokyoの学生たちで、その目的はキャリア形成の支援や学習環境の充実です。多くの企業が求める人材を育成するために、特に42 Tokyoの持つ独自の学習スタイルに注目したこの試みは、学生たちにとって新たな可能性を開く場となりました。
このインターンシップでは、学生たちは自らのスキルを生かしながら、キリンのデジタルICT戦略部門のメンバーとして、実際のビジネス課題に挑戦しました。キリンが求めるデジタルICT人材にマッチした学生たちによるチームが作られ、売上を10%以上向上させる具体的な施策を提案する責任を負いました。メンターとしてキリンの社員も加わり、彼らのサポートを受けながら課題解決に取り組みました。
取り組みの背景と目的
42 Tokyoでは、教科書や授業がない独自の教育スタイルを採用しています。学生同士による「ピアラーニング」や与えられた課題を自ら解決していく「課題解決型学習」が特徴で、こうしたアプローチによって学生たちは多様なコミュニケーション能力や自発的な学びの姿勢を育てます。この姿勢が、キリンが求めるデジタル人材像にぴったりだったことから、今回のインターンシップが実現したのです。
近年、IT業界以外でもソフトウェアエンジニアの需要が高まりつつありますが、求職者にその状況が伝わっていないことが問題視されています。このような背景から、食品業界でのIT技術者としての未来を考えてもらう良い機会を提供したいというキリンの想いも、このインターンシップの目的の一つです。
インターンシップの具体的な内容
今回のインターンシップは、42 Tokyoに在籍する学生から選ばれた9名の参加者が中心でした。彼らは3つのチームに分かれ、与えられたテーマに取り組んでいました。各チームには、キリンの社員がメンターとしてつき、施策の議論や方向性のアドバイスを受けました。全体を通して、学生たちは「デジタルを活用して事業課題を解決する」ことに焦点を当て、協力して新しい提案を通じて課題を紐解いていきました。
学生たちは、データ分析といった新しい手法に挑戦し、初めての経験となる生データ解析から多くを学びました。他の参加者との交流もあり、リアルな企業環境の雰囲気を感じ取る貴重な機会となったようです。
学生たちの声
参加した学生の一人は「データ分析の手法や技術を学べる良い機会になった」と話しました。また、キリンの社員との交流を通じて、会社の雰囲気や仕事の面白さを感じることができたことに喜びを表していました。比較的新しいビジネス案件に取り組む中で、難しさを感じると同時にやりがいも得られたとのことです。
企業からの期待
キリンホールディングスのデジタルICT戦略部では、自社の成長とともにデジタル人材の育成に力を入れています。同社の長期経営構想「KV2027」の中でデジタル技術の活用を掲げ、業務の効率化を目指すというビジョンを持っています。今回のインターンシップを通じて、食品業界におけるデジタルICTの魅力を学生たちに伝え、将来的なキャリアを考えるきっかけになればと期待を寄せています。
今後の展開
42 Tokyoは今後も多様な企業と連携し、学生向けのイベントやインターンシップを通じて、彼らのキャリア選択の幅を広げていきます。IT技術を基にした新しいキャリアの道を切り拓く取り組みは、多くの若者にとって希望を与えるものとなるでしょう。42 Tokyoの独自の教育スタイルは、今後さらなる成長を遂げることが期待されています。