環境保全型農業を目指す新しい協同組合「WE農協」の設立
株式会社マイファーム(京都府京都市、代表取締役:西辻一真)が新たな農業協同組合「WE農協」を発表しました。この組合は「自産自消のできる社会をつくる」という理念を掲げ、環境保全に取り組む生産者と共に設立されました。WE農協は既存の農協と一線を画し、「地域農業」から「自然環境×農業」を重視した新しいモデルを提供することを目指しています。
WE農協設立の背景
日本の農協は現在、年々その数を減少させています。高齢化や農業従事者の減少、経営の厳しさといった課題がその背景とされています。特に行政区域を越えた広域合併が進行しており、地域に根ざした協同組合の在り方が問われるようになっています。このような中、自然環境にアプローチした農業を希望する人々が増加していますが、既存の農協システムでは「地域」という枠組みが逆に障壁となっている現状があります。
WE農協は、こうした社会的背景を踏まえ、地域の枠に囚われない「環境保全型」という共通の理念でつながることを重要視しています。これにより、持続可能な農業の実現と、地域社会との調和を図ることが狙いです。
WE農協の実施施策
WE農協では、環境保全に従事する農業者を中心に、以下のような事業内容を展開する予定です。
- - 流通・販売支援: コープマイファームと連携して、販路を提供
- - 資材共同購入: 農業資材のコスト削減
- - 農業指導: 栽培技術や認証取得の支援
- - 共同利用施設: マイファームが所有する資産の活用
また、マイファームが運営するアグリイノベーション大学校の短期セミナー「協同組合に学ぶ生存戦略」も実施される予定です。このセミナーは、JA全農の元役員や専門家を講師として招いた内容で、参加者は協同組合の基礎知識や、今後の関わり方などについて直接学ぶことができます。
未来の農業へ向けて
マイファームは創業以来、「自産自消のできる社会の実現」を目指してきました。上場は達成しましたが、「株式会社」という営利中心のモデルに対して数々の課題を感じ、その結果「コモンズ(共有資源)」の概念を導入しました。この考えを基に、新しい協同組合「WE農協」を立ち上げ、共助・協同の仕組みを通じて次世代への継承を計画しています。
私たちが目指すのは、単なる地域の農業を越えた、「環境保全型農業」に基づく全国規模のネットワークの構築です。農業者同士が理念でつながり、持続可能性を追求できるコミュニティでありたいと考えています。
WE農協は、アグリイノベーション大学校(AIC)の卒業生や、マイファームに関わりのあった農業関係者が中心となり組織され、地域に根差した新しい形の農業協同組合として成長を目指しています。今後、取り組みを進める中で、さらなる参加者の呼びかけも行う予定です。
お問い合わせ先
WE農協に関する詳細や短期セミナーの受講申し込みについては、株式会社マイファームへ直接お問い合わせください。未来の農業を支える新しい一歩を、ぜひ共に踏み出しましょう。