OKIが展開する新しいマシンビジョン用ケーブル
OKIグループの電線部門、OKI電線(社長:山口 英雄)は、2025年12月に新たに「FAKRAコネクタ搭載マシンビジョン用ケーブル」を販売開始すると発表しました。この新商品は、AIロボットや産業用FA(ファクトリーオートメーション)機器向けに設計されており、特に製造業における高速伝送ニーズに応えるものとなっています。
高速伝送に対応した設計
製造業では、自動化やデジタルトランスフォーメーション(DX)が進行中で、AI画像検査技術や自動化プロセスへの対応が求められています。特に、画像検査装置において高精細なカメラを使用するケースが次第に増えており、それに合ったケーブルは、リアルタイムで高解像度映像を高速に伝送することが必須です。この新たなケーブルは、GVIF/GMSL規格に準拠しており、約5Gbpsの速度で高画質なデータを送信する能力を誇ります。
適切な耐久性と信頼性
また、製造設備が小型化、そして構造が複雑化する中、狭い場所や可動部分への配線が可能な細径(直径3mm)を実現しています。特に「可動用」モデルは、摺動屈曲(ケーブルをU字に折り曲げ、スライドさせる動き)を1,000万回にわたり耐えることができ、可動部分での高い耐久性が求められる現場に最適です。さらに、EMC(電磁両立性)に優れており、安定した映像品質を保つことができます。
コンポーネントとしての信頼性
この新しいケーブルの特徴としては、防水仕様のFAKRAコネクタを使用している点も挙げられます。このコネクタにより、高い信頼性が実現され、固定用と可動用のケーブルが中継接続可能なため、可動部分の交換が容易です。これにより、メンテナンス工数やコストの大幅な削減が期待できます。
今後の展望
OKI電線は、国内外の製造業およびロボット産業への市場展開を強化していく方針です。今後も、波及効果の高い製品の開発を通じて、マシンビジョン分野における最適な配線ソリューションを提供するリーディングカンパニーを目指します。さらに、高品質および信頼性の高いケーブルラインアップを強化し、スマートファクトリー実現に貢献していく考えです。
展示会情報
この新製品は、2025年12月3日から5日までパシフィコ横浜で開催される「国際画像機器展2025」および、同じく12月3日から6日まで東京ビッグサイトで開催される「2025国際ロボット展」に出展されます。これらの展示会では、サンプルや技術相談を行う予定ですので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
「FAKRAコネクタ搭載マシンビジョン用ケーブル」は、現代の製造業が求める高速・高信頼性の条件を満たし、未来の工場に向けた重要な製品として期待されています。