大船渡市と移動スーパーが手を組む
大船渡市が抱える課題は、高齢化に伴う社会的問題です。この地域では65歳以上の高齢者が4割を占め、多くの方々が日々の買い物に困難を感じています。その解決策として、移動スーパー「とくし丸」や地域の食品スーパー「マイヤ」との官民連携が始まりました。
2026年6月25日、大船渡市役所にて「大船渡市高齢者生活支援事業連携協定」が締結されました。この取り組みは、移動スーパーの運営を通じて高齢者の買い物支援と同時に見守り活動を行うことで、地域の安定した生活支援を目指すものです。
買い物支援の必要性
総人口31,788人のうち、高齢者は12,566人。大船渡市の高齢化率は39.5%にも達し、全国平均の29.3%を大きく上回っています。こうした統計は、地域社会での買い物弱者が急増していることを示しています。独居高齢者や移動が困難な方々にとって、買い物支援が必要不可欠な状況です。
このような背景を受けて、移動スーパー「とくし丸」を活用した新たな買い物支援体制が整備されます。2026年9月にはマイヤ赤崎店を拠点とした「移動スーパーとくし丸・マイヤ3号車」が運行を開始予定です。この移動販売車は、青果や精肉、鮮魚、お惣菜と日用品を含む約400種類の商品を取り扱い、必要に応じて地域の皆様の自宅近くまで直接訪問することも可能です。
共同の努力で地域を支える
この取り組みは単なる商品の配送にとどまらず、高齢者の見守り活動を通じて人と人とのつながりを大切にしています。商品を購入する際には地域の販売パートナーが親身になって接し、体調や様子に異変がないか注意を払いながら支援を行います。過去には販売パートナーが、常連客の変化に気付き、初期の認知症の兆候を察知することができた事例もあるほどです。このような見守り活動は、地域の信頼関係を築き、安心感を提供しています。
関係者の声
大船渡市の市長、渕上清氏は「移動スーパーによる買い物支援が高齢者の生活を大きく前進させることを期待しています。また、地域が安心して暮らせる環境づくりに寄与することになると思います」とコメントしています。さらに、マイヤの米谷社長も「高齢者が買い物に来られないという問題の解消に寄与できることを嬉しく思います。今後も台数を増やし、利便性を高めていきます」と意欲を示しています。
地域の未来を見据えて
このような移動スーパーシステムが全国に展開されていることは、日本全体の買い物難民問題への解決策の一環とも言えます。とくし丸は、全国各地で高齢者に寄り添いながら、移動販売という新たなライフラインを確立しています。
今後もエリアの拡大やサービスの向上を図り、高齢者が安心して地域で暮らせる社会の実現に向けて努めていく所存です。
以上が、大船渡市における移動スーパー「とくし丸」と地域スーパー「マイヤ」による高齢者支援事業の概要です。地域が一丸となって高齢者を支える取り組みは、他の地域でも参考にされるべき良いモデルとなるでしょう。