ヒトバデザインが新オフィス開設、創造性を育む空間の実現へ

オフィスデザインを専門とする株式会社ヒトバデザインは、2つの拠点を統合し、新たなオフィスをオープンしました。この新しいオフィスは単なる事務所の移転ではなく、「ひとつになる」という理念を具体的な空間として具現化したものです。この取り組みでは、人々が自然に集まり、協力し合う環境を提供することが求められました。また、「感覚の更新」という重要な考えも、この新しいオフィスに込められています。

移転の背景と目的

2拠点での運営が続く中で、いくつかの課題が浮かび上がってきました。まず、スペースの制約によって、十分な座席や打ち合わせスペースを確保することが困難になっていました。また、異なる拠点に分かれているため、各部署間でのコミュニケーションが難しく、情報共有にも時間がかかっていました。さらに、デザインを職業とする私たちにとって、働く環境は非常に重要であり、創造的な刺激が不足していました。

これらの課題を解決するために、新オフィスは設計されており、より豊かで創造的な働き方を目指す第一歩となります。

新オフィスの特徴

今回のオフィスには、複数の特長があります。中心には、大きな造作デスクが2台配置され、これらは「ひとつになる」というビジョンに合わせ、使用者同士の距離感を大切にしています。このデスクは電源も側面に設置され、無駄を省きながら使用しやすく設計されています。

また、オフィスを構成する素材には経年変化を楽しめるものが使われています。チェリー材の木目は、使うほどに深みを増し、北欧デザインの象徴である「Yチェア」は空間に温かみを添えています。こうした変化するものと不変のものを共存させることで、感性を磨く場としています。さらに、エントランス横には壁一面の造作本棚が設置されており、デザイン書籍やサンプルが並べられ、自由に取り出すことができます。

ソファエリアでは定期的に家具を入れ替え、自身の提案力を高めることを目指しています。調色と調光機能付きの照明も導入されており、時間やシーンに応じて空間の表情を変化させることができます。

柔軟に変わる空間

このオフィスは固定された空間ではありません。家具の一部にはサブスクリプション型サービスが導入されており、使っていく中で最適な形へ更新できるようになっています。照明も変化に富んだ調整が可能で、環境とともに自分自身の感覚も成長していくことを期待しています。自然光がたっぷりと入るこの場所は、白を基調としたクリーンな印象を与えています。

これからの展望

オフィスの統合により、すでにさまざまな変化が現れています。多くのスタッフからは「自然と会話が増えた」「新たな視点に触れる機会が多くなった」「素材やデザインに対する感覚が鮮明になった」という声が上がっています。このオフィスは、思考を交わしながら日々成長していく場所です。

私たちが考えるオフィスは「働く場所」以上のものであり、人がつながり、思考と感覚を磨く空間を目指しています。今回の移転を通じて、再確認したのは、空間が人に与える影響の大きさです。このオフィスの設計を通じて、働き方やコミュニケーションの質を根本から変えていくことが可能であると感じています。今後も、より良い空間づくりを追求し続けたいと思います。私たちの活動やプロジェクトについては、ぜひこちらからご覧ください。