THE ALFEE高見沢俊彦が語る新しい海ノ民話とその未来

高見沢俊彦が現代の民話創作に挑戦！

2025年3月29日、東京都中央区の銀座蔦屋書店にて「海ノ民話アニメーション2024完成披露イベント」が開催され、いくつかの新しい「海ノ民話」が誕生しました。このイベントには、人気ロックバンドTHE ALFEEのリーダーであり、小説家としても活躍する高見沢俊彦さんがゲストとして参加。民謡研究家の佐藤千春さんと共に、海にまつわる民話の魅力やその伝承の重要性、新しい民話の創作について熱く語り合いました。

このイベントは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環として行われ、健全な海環境の未来を育むために、民話を通して人々をつなぐ取り組みが検討されています。

海ノ民話の重要性

近年、海にまつわる民話が減少し、伝承が難しくなってきた中で「海ノ民話のまちプロジェクト」が立ち上がりました。このプロジェクトは、全国各地に残る海に関する話をアニメーションという親しみやすい形式で映像化し、次世代に引き継いでいくというものです。この日、トークショーで紹介されたアニメーションは、過去に制作された67本と合わせて92本がYouTubeで視聴可能になったとのことです。

高見沢さんが選ぶ「海ノ民話」

トークショーでは、それぞれの登壇者が印象に残ったアニメーションを紹介。高見沢さんは、北海道函館市の「ムイとアワビの合戦」を選び、その内容について触れました。温暖化への警鐘を含んでおり、カニとアワビの競争を通じて、人々に考えるきっかけを与える話が印象的だったとのことです。

また、佐藤さんは青森県の「善知鳥安方」を紹介し、農村の暮らしを丁寧に描いたアニメーションの魅力を力説しました。

民話と音楽の結びつき

高見沢さんは、THE ALFEEの1980年代の公演で各地の民話を元にした楽曲を制作していた経験も披露。特に、地域の伝承と楽曲がいかに人々の記憶に残るかを語り、音楽と物語の関連性についても言及しました。

佐藤さんは、最近リリースされた「メリーアン音頭」に触れ、盆踊りとの関係についても言及。高見沢さん自身が文化と音楽を結びつける活動を行っていることも明らかになり、参加者全員が感銘を受けました。

新しい海ノ民話の創作

トークショーでは、現代に生まれる新しい民話を創作することについても意見が交わされました。海洋汚染や生物の絶滅危機が問題視される現代、それに応じた新しい民話も必要だという論点が出てきました。

高見沢さんが提案した「カモメのケジメ」と、佐藤さんの「かえってきたおすし」という民話が紹介され、どちらも現代の課題に対するメッセージが込められています。また、海野常務はこれらの新しい民話もぜひ映像化してほしいとコメントし、イベントは盛況のうちに終わりました。

未来に向けて

「海ノ民話アニメーション」の制作は続き、2025年度にも新たに25本が制作される予定です。民話が私たちに与える教訓、そしてそれをどう次の世代へ伝え続けるかが今後の課題とされています。高見沢さんは、アニメーションや音楽といったさまざまな表現方法を通じて、海の重要性を伝えていきたいと意気込んでいました。

イベントの最後には、参加者への感謝の言葉もあり、今後の活動への期待が高まりました。伝承される民話が持つ力強いメッセージが、未来にどのように引き継がれていくのか、その目撃者であることを願わずにはいられません。