AI時代の管理職の変化を考える
2023年、株式会社コーナーが主催した「CORNER DAY vol.24」が注目を浴びました。このイベントでは、「AI時代に向けた管理職に求められること」というテーマのもと、人事責任者や経営者が集まり、AIが引き起こす組織の変化について活発に意見交換を行いました。特に、AIの進化に伴い、管理職の役割がどのように再定義されるのかが焦点となりました。
AI活用と管理職の役割の変化
近年、AIが様々な業務に導入される中、管理職の役割に対する期待が変わってきています。情報の収集や分析、進捗管理をAIが担う結果、管理職自身が持つべきスキルが強調されました。特に「問いを立てる力」「意思決定力」「責任を引き受ける力」「人を動かす力」が求められます。他者とのコミュニケーションがますます重要視され、感情知性(EQ)の必要性も多くの参加者から指摘されました。
AIが力を発揮する時代だからこそ、単に「正解を持つ人」ではなく、「問いを立て、決定を下し、組織を前に進める人」としての資質が求められています。この新たな役割観が、イベント参加者間で広く共有されました。
組織構造の見直し
さらに、AIの普及により個々の生産性が向上した場合、これまでの組織階層や役割分担は本当にそのままで良いのかが議論されました。管理職が情報の仲介役として存在する組織構造は、再考される必要があるとの意見が多く寄せられました。職種や専門性の垣根が曖昧になり、役職に依存しないリーダーシップが重要になるとの声も上がりました。
また、変化のスピードが速い現代において企業理念や組織の哲学が意思決定の基盤となる重要性も示されました。AIに対応する新たなリーダーが求められる中で、どのようにその力を育むかが重要な課題として浮上しました。
リーダーシップ育成の新たなアプローチ
イベントでは、管理職のリーダーシップをどう育成していくかという問題にも焦点が当てられました。従来の昇進制度を前提にした育成方法ではなく、役職にとらわれず意思決定やリーダーシップを体験できる機会を提供することが重要だとの意見が見受けられました。
小規模なプロジェクトのリーダー経験や組織横断的な取り組みなど、役職とは無関係にリーダーシップを発揮できる場を意図的に設計することが求められています。このようなアプローチは、人事の役割を一層重要なものとするでしょう。
参加者の声
議論を終えた参加者からのフィードバックでは、AIを活用する方法論を超えて、管理職や人事に求められる本質的な役割の変化について議論できたことが新たな発見だったとの声がありました。AIによって効率化が進む一方で、人間が果たすべき「問い」を立てる力や「方向づけ」への重要性を再認識したという参加者も多かったようです。また、急速に変わる環境において、どのように組織のあり方を問い直していくかが、新たな学びとして強調されました。
まとめ
「CORNER DAY vol.24」から浮かび上がったのは、AIによって変化する業務の進め方や組織構造に対し、人間にしかできない価値である「問いを立てる力」や「意思決定力」の重要性が高まっているということです。また、組織構造、人材育成、評価制度など多くのテーマにおいて、人事がどのように向き合っていくかが今後の大きなテーマとして浮かび上がることとなりました。
株式会社コーナーは、今後もこのような場を通じて、先進的なテーマに関する対話を促進し、実践につながる知見の共有を続けていく方針です。