食中毒予防月間:夏場の食中毒を防ぐための3つの原則と6つのポイント

食中毒予防月間:夏場の食中毒を防ぐための3つの原則と6つのポイント



7月は「食中毒予防月間」です。食中毒は、食中毒菌が増殖しやすい夏場に多く発生します。特に注意が必要です。大阪市では、食中毒の予防を呼びかけています。

食中毒とは?



食中毒は、食中毒の原因物質(細菌やウイルスなど)に汚染された食品を食べることで起こる健康被害です。主な症状は、嘔吐、下痢、腹痛などです。発熱や倦怠感など風邪のような症状を伴うこともあります。

食中毒の原因物質に汚染されていても、食品に腐敗と異なり、味や臭い、色に変化がないことが多く、食べても異常に気づかないのが特徴です。

家庭での食中毒を防ぐために



食中毒というと、飲食店などの食事が原因と思われがちですが、家庭の食事でも危険性はたくさん潜んでいます。家庭での食中毒は、症状が軽かったり、発症者が1人や2人のことが多かったりして、食中毒とは気づかれないケースがあります。

しかし、食材選びから購入後の保存、調理、食事、その片付けに至るまでの過程において、食中毒予防の「3つの原則」と「6つのポイント」に注意すれば、家庭での食中毒は十分に防ぐことができます。

食中毒予防の「3つの原則」



食中毒の原因の多くを占める細菌やウイルス等の微生物は、土壌や水などの環境中や動物の腸や皮膚など様々なところに存在し、肉や魚、貝などの食材にも潜んでいます。

よって食中毒を防ぐためには、これらの細菌等を食べ物に「つけない」・食べ物に付着した細菌等を「増やさない」・「やっつける(加熱殺菌する)」という3つの原則が重要になります。

家庭でできる食中毒予防の「6つのポイント」



家庭における食中毒予防は、食材を購入してから食事の後片付けに至るまでの各過程で、3つの原則をどのように実践していくかが重要です。各過程におけるポイントは次のとおりです。

ポイント1 【食品の購入】: 肉、魚、野菜などの生鮮食品は新鮮なものを、表示のある食品は、期限表示などを確認して購入しましょう。
ポイント2 【家庭での保存】: 冷蔵庫は詰めすぎに注意し(めやすは7割程度)、冷蔵は10℃以下、冷凍は-15℃以下で保管しましょう。
ポイント3 【下準備】: 生の肉や卵、魚や貝を取り扱った後は、手や調理器具を洗浄消毒しましょう。
ポイント4 【調理】: 調理は手早く、加熱は十分に行いましょう。めやすは、中心温度が75℃で1分間以上、二枚貝などのノロウイルスが付着している可能性のあるものは、85℃~90℃で90秒間以上加熱しましょう。
ポイント5 【食事】: 調理が終わったら、できるだけ早く食べましょう。
ポイント6 【残った食品】: 残った食品は素早く冷却し、冷蔵・冷凍保存を、また、再加熱は十分に行いましょう。時間が経ち過ぎたら、思い切って捨てましょう。

カンピロバクター食中毒に注意!



近年、カンピロバクター食中毒が多発しています。過去5年間(平成31年~令和5年)に大阪市で発生した食中毒事件のうち、全体の約55%がカンピロバクターを原因とするものでした。

主な症状: 下痢、腹痛、発熱など
食べてから症状が出るまでの期間: 1~7日(平均2~3日)
主な原因食品: 鶏の刺身、鶏のタタキなどの生の肉料理、加熱不十分なお肉
特徴: カンピロバクターは少量の菌で食中毒を起こします。菌は動物の腸管に存在し、特に鶏が持っていることが多く、お店で売られている生のお肉についていることもあります。新鮮だからといって安心はできません。

このため、鶏肉などのお肉は中まで十分に加熱し、生や加熱不十分なものは食べないようにしましょう。特に子どもやお年寄りや体が弱っている人がカンピロバクター食中毒になると、症状が重くなるおそれがあるため注意が必要です。

食中毒予防について、さらに詳しく知りたい方は



大阪市健康局ホームページをご覧ください。

食中毒の種類と予防方法
食中毒予防の三原則と家庭でできる食中毒予防
食中毒注意報
お肉は十分に加熱して食べてください! カンピロバクター食中毒が多く発生しています。

まとめ



食中毒は、適切な予防策をとることで防ぐことができます。夏場は特に注意し、食材の購入から調理、食事、片付けまで、すべての過程で衛生面に気を配りましょう。

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