前田信明と谷崎一心による二人展「呼吸する絵画 ―交差と渦」
2025年8月2日(土)から9月1日(月)の間、東京都渋谷区にあるルーフギャラリーで、アーティストの前田信明と谷崎一心による二人展が開催されます。この展覧会は「呼吸する絵画」というタイトルのもと、異なるアプローチを持ちながらも、絵画の根源を探求してきた二人の作家の思想と作品が共響する瞬間を体験できる場となっています。
前田信明の作品
前田信明は、国内外で活躍するアーティストであり、特に水性アクリルを使った手法が特徴的です。作品では、水平と垂直の構成を基にした薄い絵具の層が何重にも重なり、時間の積層と奥行きを生み出します。彼の最新作は、2024年12月から2025年5月までポーラ美術館で行われる展示で注目を集め、多くの海外アーティストとの共演の中でも際立った作品として賞賛されています。
この二人展では、彼がこの特別展のために制作した作品を数点展示し、観る者に奥行きや時間の積層を感じさせる独自の世界を提供します。特に、彼の作品に触れることで、静けさと無限の空間の感触を味わえることでしょう。
谷崎一心の作品
一方、谷崎一心は、新しい視点から「生命のエネルギー」をテーマとし、色彩とテクスチャを融合させた渦を描くことで知られています。彼の作品は、即興的な筆致によって生成されるエネルギーの動きを具現化し、観る者に生命の躍動感を強烈に伝えます。谷崎は、2024年にも海外での個展を控え、日本国内でもグループ展に参加するなど、その活動はますます広がりを見せています。
展覧会の意義と体験
この二人展「呼吸する絵画 ―交差と渦」は、前田と谷崎の作品を通じて、互いの芸術的対話を試みる場として企画されました。二人の思想が共鳴し合い、それによって生まれる新たな視点や感覚は、観る者にも深い内面的な体験を提供します。
例えば、前田の作品に漂う静けさと、谷崎の渦状の力強い筆致が交わることで、観る者はまるで二つの異なる宇宙が交差する瞬間を体感できるでしょう。この展示は、単なる絵画の再現にとどまらず、身体と空間の中で「呼吸する場」として存在することが目指されています。
トークセッションについて
また、開幕日にあたる8月2日には、美術史家・菅章氏とポーラ美術館主任学芸員の内呂博之氏を招いたトークセッションも開催されます。これにより、二人の作家の思想や芸術について、より深く理解する機会にもなりますので、ぜひ足を運んでみてください。
詳細情報
- - 会期: 2025年8月2日(土) 〜 9月1日(月)
- - 時間: 11:00 - 19:00
- - 入場: 無料
- - 場所: LURF GALLERY (渋谷区猿楽町28-13 Roob1)
この機会に、前田信明と谷崎一心の二人展「呼吸する絵画 ―交差と渦」にぜひ足を運び、彼らの作品からのエネルギーを感じ取ってみてはいかがでしょうか。彼らの芸術がどのように「呼吸」し、観る者に影響を与えるのか、その体験を通して新たな視点が得られることを期待しています。