農福連携とドローン
2019-07-25 08:00:10
日本初!農業と福祉を結ぶ新たなドローンプロジェクトの展開
農業と福祉をつなぐ新たな取り組み
日本初の「農業」と「福祉」を組み合わせた新しいプロジェクトとして、企業組合ジパングと社会福祉法人さくらんぼ共生会が共同で「ハートフルドローン・プロジェクト」を2019年6月14日に始動しました。この取り組みは、農業用ドローンMG-1を活用し、障がい者協力のもと、地域の農業支援や社会参加を促すことを目的としています。
農福連携の必要性
農福連携とは、障がい者の方々が農業に参与することで、彼らの自信と生きがいを育む取組みです。農林水産省と厚生労働省が連携し、農業と福祉の両面での課題解決を図るWin-Winの関係を構築することが目指されています。従来の農福連携は、障がい者が実際に農業作業を行い食材を確保する形が一般的でしたが、障がいの種類や重さ、施設の内部リソースの制限から生じる課題が存在しました。
新しいアプローチ:アートドローン
ジパングは、「あるあ~る」との協力のもと、利用者が思いを込めた文字や絵を描いたアートドローンを作成し、県産米「つや姫」の圃場で追肥や防除を行います。このプロジェクトの特色は、農業作業をドローンに代替させることにあります。これにより、障がい者が外に出ることが難しい場合でも間接的に農業に関わることが可能となります。
特に、収益の一部はアートを描いた施設に寄付され、障がい者の作業工賃の向上をサポートします。これが参加者にとっての新たな収入源となり、やりがいのある活動につながるのです。
課題解決とプロジェクトの成果
農業分野では担い手不足や高齢化が進行しています。福祉分野では作業工賃の引き上げが求められています。このプロジェクトは、両者の課題を同時に解決する手段となるでしょう。ドローンによる追肥や防除作業は、労働負担を軽減し、人件費を削減します。
「五つのWin」にも描かれるように、参加者全体が得られるメリットがあり、障がい者の労働参加や工賃アップ、福祉提携の強化、農産物のブランド力向上など広範な効果が期待されています。
地域の未来を見据えて
このプロジェクトは、単なる地域内の取り組みではなく、今後は東北全域、さらには全国レベルへ拡大することを目指しています。特に、収穫祭や美化活動を通じて地域との結びつきを強化し、イベント開催によって地域の活性化にも寄与する計画です。
「ハートフルドローン・プロジェクト」は、今後も様々な形で進化し、農業と福祉が共に支え合う社会の実現を目指します。この挑戦が、障がい者を含むすべての人が豊かな生活を送るためのひとつのモデルケースとして広がればと思います。
会社情報
- 会社名
-
企業組合 ジパング
- 住所
- 山形県天童市川原子2239-1
- 電話番号
-
023-665-4660