山田茂商店の50年の軌跡と受賞
株式会社山田茂商店は、千葉県市川市に本社を構える老舗の玉子焼専門店です。創業は昭和50年、鶏卵卸問屋としてスタートし、以来50年にわたり玉子焼一筋の道を歩んできました。特に今年は特別な年となり、2025年7月に50周年を迎えます。
今年の春、同社はモンドセレクション2025に参加し、製造する「究極のだし焼玉子」で優秀品質金賞を受賞しました。さらに、3年連続での受賞にあたるダイヤモンド・トロフィーも同時に手にしました。これは、長年の品質への妥協ない取り組みと情熱の賜物です。
国際的な評価と厳しい基準
モンドセレクションは国際的な品質評価機関であり、2025年からその審査プロセスが大きく改定されました。特に、優秀品質金賞や最高金賞を受けるためには、2ステージの審査を経る必要があります。この審査は、一般的なブラインドテストではなく、独立した専門審査員による細かい評価が行われます。評価基準には、商品の特性や産地に合わせた重要な要素が盛り込まれ、高い品質が保証されます。
山田社長は「品質への挑戦を10年続けてきました。おいしいと喜んでもらえる玉子焼きを作りたい一心でここまで来ました。これからも努力を続けます」と話しています。
素材への土台と徹底した品質管理
山田茂商店の品質の秘密は、徹底した素材へのこだわりにあります。新鮮な鶏卵は信頼のおける生産農場から直送され、熟練のスタッフが毎日その状態を確認しています。玉子に関しては生き物であるという認識を持ち、細やかなチェックと加工を行います。
また、だしの取り方も特筆すべき点です。自社工場で毎日取られるかつお節と昆布から作られるだしは、審査員からも高く評価されています。「香りと味のバランスが完璧」との声が集まり、後味の良さや濃厚さが際立っています。
技術の革新と流通の工夫
生産技術にも大きな革新が見られます。長野県の株式会社ミヤシタフーズと共同開発した「自動玉子焼機」により、手焼きの工程を自動化しつつ、品質を維持しています。この機械を使い、玉子焼きの充填、攪拌、成形が行われ、さらには「ガスパックシステム」により、製品の鮮度が守られています。これにより、山田茂商店の玉子焼きは全国各地、北は北海道から南は宮崎県まで、フレッシュな状態で届けられています。
50年の成果とこれからの展望
「究極のだし焼玉子」は、山田茂商店の50年の集大成とも言える製品であり、これからも玉子の旨味を追求し続ける姿勢は変わりません。同社は創業当初から「素材にこだわり、より美味しさを追求する」をモットーに掲げてきました。ダイヤモンド・トロフィーの受賞はその努力の結果であり、今後もさらなる高みを目指していくことが期待されます。
この確かな成長を支えるのは、山田茂商店の「おいしいね」と言ってもらいたいという情熱です。一口食べれば、その旨さが実感できる厚焼玉子に今後も期待が寄せられています。