HMCとSecondSightが連携!LNGプラントの異常音検知AIを導入
HmcommとSecondSight、LNGプラントでの異常音検知AIの重要性
最近、Hmcomm株式会社と第二Sightは、LNG気化プラントの監視業務を高度化するために、異常音検知AIアプリ「FAST-D」を導入することが決まりました。これは、静岡ガスグループの清水エル・エヌ・ジー株式会社に提供され、設備の安全性と監視能力を向上させることが期待されています。
異常音検知AI「FAST-D」について
「FAST-D」は、設備が発する音のモニタリングを行うAIアプリケーションです。開発元であるHmcommは、通常の稼働音を事前に学習させ、異常音をリアルタイムで検知する技術を持っています。この技術により、従来の方法では捉えきれなかった微細な変化を認識し、異常発生の早期警告を発することが可能です。実際に約3ヶ月の実証実験を経て、これらの機能が確認されたことで、本格的な導入へと進展しました。
FAST-Dは、スマートフォンやタブレットを通じて操作ができるため、現場スタッフの作業負担を軽減し、迅速な保全業務を支援します。データはクラウドに保存され、遠隔監視も可能であることから、多拠点への展開が容易になる点も特長です。
具体的な導入目的
このAIアプリケーションの導入目的は、LNGを気化させるための海水供給ポンプのエリアを常に監視することです。回転機器は異常の初期兆候を音で表すことが多いため、音響AIによる監視は極めて効果的です。また、ポンプの設置場所が事務所から離れているため、定期的な巡回点検の負担軽減にも寄与します。これにより、状態基準保全(CBM)が実現し、より効率的な運用が可能になると考えられています。
期待される効果
本プロジェクトから期待される効果には、以下のようなものがあります:
1. 夜間巡回業務の代替による生産性向上
2. 異常兆候の早期発見による設備停止リスクの低減
3. 常時データ蓄積による傾向監視と予兆保全の実現
これにより、AIを活用したインフラ保全が進むだけでなく、人的リソースの適正配置と生産性の向上、安全性の向上にも貢献します。
Hmcomm株式会社の概要
Hmcommは、2012年7月に設立され、東京都港区に本社を置いています。AI音声処理技術を基盤にした製品やサービスの開発・提供を行っており、コールセンター向けのAI音声認識プロダクトや異音検知プロダクト「FAST-D」を展開しています。
SecondSightについて
SecondSightは、複数の企業から出資を受けて成立した企業で、ソフトウェアやハードウェアのコンサルティング・開発・販売を行っています。東京都千代田区に本社を構えています。
清水エル・エヌ・ジー株式会社の役割
清水エル・エヌ・ジーは、静岡県静岡市に本社を置くガス製造・販売会社です。LNGの購入、貯蔵、販売を手掛けており、本プロジェクトにおいて重要な役割を果たしています。
今後の展望
今後、Hmcomm、SecondSight、清水エル・エヌ・ジーらによる連携がさらに強化され、LNGプラントの異常音検知を通じて、より安全で効率的なインフラ運用が実現されることが期待されます。このような取り組みは、脱炭素社会への道を築く上でも重要です。AI技術がもたらす変革は、今後の産業界における重要な要素となるでしょう。
会社情報
- 会社名
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Hmcomm株式会社
- 住所
- 東京都港区芝大門2-11-1富士ビル 2階
- 電話番号
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