夏の水遊びと愛犬の安全
夏が到来するということは、愛犬にとって水遊びの季節でもあります。川や湖で思いっきり遊ぶ姿は、飼い主にとっても喜ばしい瞬間ですが、その陰には潜む危険があることを忘れてはいけません。
株式会社キュービックが運営するシニア犬向けメディア『weDOG』の調査によれば、10歳以上のシニア犬を飼う306名の愛犬家のうち、「レプトスピラ症」を正しく認識している人はわずか9.4%という衝撃の結果が出ました。これは、愛犬の健康を守るための重要な知識が未だに浸透していない現状を示しています。
シニア犬における水遊びの危険性
特にシニア犬にとって、水遊びはただ楽しいだけでなく、様々なリスクを伴うことがあります。調査によると、約20%の飼い主が水遊び後に愛犬の体調不良を経験したことがあると回答しました。これを踏まえ、以下の主要なリスクを理解しておくことが重要です。
1. レプトスピラ症
野生動物の排泄物から感染するこの病気は、致死的な可能性もあります。水や土に存在する細菌によって引き起こされ、感染した場合には発熱や嘔吐、さらには重症化すると腎不全や肝不全に繋がります。残念ながら、飼い主の多くがこの病気を正しく理解していません。
2. 水中毒
愛犬が短時間に大量の水を摂取することで、ナトリウム濃度が低下し、神経症状を引き起こすことがあります。特にシニア犬は加齢による筋力低下から水を飲み込みやすいので注意が必要です。
3. 寄生虫による感染
ジアルジアやクリプトスポリジウムなどの寄生虫が水中に存在し、愛犬がこれらに感染すると下痢を引き起こす可能性があります。免疫力の低下したシニア犬にとっては、特に危険です。
愛犬を守るための対策
水遊びには様々なリスクがあるため、愛犬の安全を守るための対策が必要です。以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
1.
ライフジャケットの着用
- 万が一の事態に備え、愛犬には必ずライフジャケットを着用させましょう。
2.
こまめな休息
- 遊び続けることは熱中症のリスクを高めるため、定期的に休憩を取ることが大切です。
3.
雨後の水遊びは控える
- 雨水は細菌や寄生虫を川に流し込むため、特に注意が必要です。
4.
水遊び後は洗浄
- 遊び終わった後は清潔な水で身体を洗い流し、外部の感染物質を取り除いてあげましょう。
5.
獣医に相談する
- もし愛犬に持病がある場合は、事前に獣医師に相談し、水遊びが安全かどうか確認しましょう。
編集長のメッセージ
『weDOG』の編集長は、シニア犬との時間を大切にしながら、安全な環境を保つための知識を広める必要性を強調しています。特にシニア犬は健康リスクが高まるため、水遊びの必要性を再考することも重要です。自宅のプールであれば、より安全に楽しむことができます。愛犬との楽しい夏の思い出を守るために、万全の対策を講じましょう。
今後も、愛犬の健康を守るための情報発信を続けていく所存です。