コクヨがKintoneを導入し業務を大改革
コクヨ株式会社が、サイボウズの提供する「Kintone(キントーン)」の導入によって、月100件以上の特殊な請求書発行業務の工数を92%削減したという成功事例を発表しました。この取り組みは、ビジネスサプライ事業本部における経理部門で実施され、業務プロセスの可視化と効率化が進められています。
Kintone導入の背景
コクヨは、Eコマースプラットフォーム「カウネット」や「べんりねっと」を中心に事業を展開し、ITを駆使した業務変革を目指しています。この変革の核となるのは、IT知識を持つエンジニアの存在と、業務改善をサポートするツール、企業全体のIT戦略の確立です。
特に、業務改善を支援するツールの導入に際しては、情報の分散化やプロセスの属人化が課題でした。そこで、Kintoneの導入が決定されました。Kintoneは、クラウドであるため情報管理が容易で、ITの専門知識がない社員でも簡単にアプリを作成できる点が評価されました。
特殊請求書の処理工数を92%削減
コクヨがKintoneを5月に導入。現在、260名あまりの社員がKintoneを利用し、90超のアプリが業務で活用されています。その中でも特に顕著な効果があったのは、「請求書発行アプリ」です。
このアプリを使うことで、従来は表計算ソフトから別のシステムへのデータ転記で多くの時間を浪費していた特殊請求書の発行業務が、大幅に効率化されました。Kintoneを使うことで、営業部からの申請が簡単に経理部門に承認され、そのデータが自動的に会計システムへ転送されるという流れが整備されました。
結果として、月に100件以上の特殊請求書処理の工数が92%も削減されました。これにより、経理部門の負担軽減と業務のスピードアップが実現しました。
社員全員のアプリ開発者を目指す
Kintoneの成功体験は、業務効率化だけでなく、社員のITに対する意識も変えています。今後のビジョンとして、全社員がアプリを作成できるようにすることが掲げられています。すでに約20名の社員がアプリを制作可能となっており、これをさらに拡大するためのハンズオンセミナーなどが開催されています。また、グループ全体の約6,000名に向けても、成功事例やTIPSを共有し、LANへのIT活用を広げる取り組みが強化されています。
さらに、Kintoneの導入を通じて基幹システムとの連携強化も目指しています。業務の中心となる基幹システムのカバーが不可能な業務にKintoneを活用し、業務プロセスを柔軟に再構築していく必要があると認識されています。
Kintoneについて
Kintoneとは、ユーザーがコーディングなしで業務に合ったアプリを作成できるノーコード・ローコードのツールです。38,000社以上が導入しており、顧客管理や業務日報など幅広い用途で利用されています。Kintoneを導入することで、現場主導の業務改善が促進され、企業全体の業務基盤が進化することが期待されています。
詳しい活用事例については、以下のリンクからご覧いただけます。
Kintoneの導入事例ページ
今後もコクヨのKintone活用の進展に目が離せません。