国際協同組合年に寄せる期待
2025年が国際協同組合年に指定されている中、パルシステム生活協同組合連合会が行った認知度調査によると、なんと7割の利用者が生協の活動に参加したいという意向を示しました。この調査は、2023年6月22日から28日までの期間にわたり、インターネットで実施され、1,255人からの回答を得たものです。
利用者の生協へのイメージ
調査によると、「協同組合」という概念には概ね好意的なイメージが寄せられており、「民主的」や「声を反映している」といったポジティブな言葉が多く見られましたが、一方で「協同組合」を知らないと回答した人も少なくありませんでした。具体的には、国際協同組合年を知っていると回答したのは15.9%にとどまりました。
これに続いて、協同組合の性格について問うと、70%以上が「利用者自身が運営に参加する民主的組織」という認識を持っていると回答したものの、「わからない」との意見も1割以上あり、認識のギャップが顕在化しました。パルシステムが「生活協同組合」であることを意識して加入した人は85.5%にも達したことが分かります。
参加したい活動の内容
生協の活動に参加したいという意向を示した69.7%の人々は、具体的にどのような活動に関心を持っているのでしょうか。やはり「商品モニターや商品開発への参加」が28.4%と最も高い支持を受け、次いで「賦課金付き商品の購入」(21.4%)、そして「産地見学や生産者との交流」(18.9%)や「募金やカンパへの参加」(18.0%)なども挙がりました。特に、生活に密着した形での参加意欲が強いことがうかがえます。
調査の自由回答欄には、最近の景況感を反映する声も多く寄せられました。「外出が難しい」「オンラインでの交流が助かっている」といった声や、商品購入が社会貢献に繋がることへの嬉しい気持ちが表現されていました。
パルシステムの意義
調査結果の中で特に目を引くのは、利用者が「パルシステムに加入して良かった」と感じる理由です。「安全・安心な食材が手に入る」との声が多かった一方で「環境や社会に配慮した消費ができる」との意見も多く寄せられました。また、宅配サービスによる利便性も高く評価されています。「買い物に行かずに済む」とのコメントには、多忙な利用者の生活ぶりが反映されています。
さらに、社会貢献に対する意識も高まっているようで、自然災害による地域支援や有機農産物の手軽な入手など、代表の渋澤温之氏が地道に進めている取り組みの成果が、利用者に感謝されていることが伺えます。
国際協同組合年とパルシステム
2025年の国際協同組合年には、パルシステムも「つながりで超えてく」というテーマのもと、イベントを通じた活動を展開します。このテーマは、消費者と生産者が結びつき、持続可能な未来を築くための重要なメッセージを含んでいます。この活動を通じて、多くの人々に協同組合の利点や意義を伝え、人と人とのつながりを大切にする社会へと一歩踏み出すことが期待されています。
「協同組合フェスティバル」の開催
さらに、2025年7月5日には、東京国際フォーラムで「協同組合フェスティバル」が開催されます。ここでは、農林水産業や金融、流通といった様々な分野で活動する約40団体が出展し、直売や試食、体験型活動が楽しめる機会が設けられています。このようなイベントを通じて、協同組合の魅力を広め、新たな参加者を引き込むことに繋がることでしょう。
終わりに
生協活動に対する参加意欲は非常に高まり、特に若い世代においてその傾向は顕著です。2025年は国際協同組合年として、これを機に新たなつながりが生まれ、社会の課題に対する意識が高まることを期待しています。