無床クリニックのHP掲示状況調査:義務化の影響とは
株式会社ウェルピポが行った調査によると、全国の無床クリニックにおいて、厚生労働省が定める掲示事項(告示107号)に基づく情報のウェブサイト掲載が進んでいるかという実態が浮き彫りになりました。調査対象は1,410件の無床クリニックで、実際にどの程度の施設が義務化された情報を適切に掲示できているのかが問われています。
調査の背景と目的
2024年度の診療報酬改定では、外来診療を提供する保険医療機関に対し、告示107号の掲示事項をHPにも掲載することが義務付けられました。この措置は、患者への情報提供を促進し、容易に医療情報にアクセスできるようにすることを目的としています。そして、2025年には完全義務化され、さらに令和8年度には掲載ルールが拡大される予定です。
調査結果から見えた現状
調査結果によると、無床クリニックの66%が公式HPを保有していますが、その中で掲示事項を全て適切に記述している施設はわずか9.4%にしか過ぎません。特に、記述率が最も低かったのは『明細書発行』で、わずか9.3%の施設でしか記載されていません。全体の48.8%は3カテゴリのいずれも記述していない事実もあり、全国推計で約9.4万件の無床クリニックが情報未対応の状態にあります。
各カテゴリ別の記述率
1.
明細書発行: 121件(9.3%)
2.
保険外負担: 201件(15.4%)
3.
施設基準: 305件(23.3%)
このように、記述率が低いままでは、患者が必要とする情報が適切に提供されていない可能性が高いことが示されています。
令和8年度改定からの影響
2026年にはさらに要件が拡大され、ウェブ掲載必須な項目が増えることが予想されます。これによりも対応が遅れている無床クリニックは、追加の情報を集め、更新するための体制を整える必要があります。新しい法改正に直面し、医療機関は柔軟な情報更新体制を構築することが求められるでしょう。
患者への影響と今後の情勢
厚生労働省は、今回の義務化が「患者に対する情報の提供の促進」を目指していることを明言しています。しかし、現場からは「どのように載せるか分からない」といった声も多く、実際に情報が適切に提示されない状況が続いています。今後、掲示基準が厳格化される中で、医療機関はこの体制を見直し、積極的に情報提供を行う必要があると考えます。
株式会社ウェルピポの取り組み
これらの課題に対処するため、ウェルピポは厚生労働省が求める掲示事項のページを自動で作成するサービス『掲示ナビ』を提供しています。これにより、医療機関は手間をかけずに法改正に対応可能です。すでに令和8年度診療報酬改定に対する対応は済んでおり、施行日には新しい要件が自動的に反映される体制が整っています。
当社は今後も調査を継続して、業界全体のデジタル対応状況を可視化し、医療機関のサポートを行っていく方針です。この取り組みが、患者にとっても、より良い医療情報環境を享受できる未来をもたらすことを期待しています。