希望の現実
2025-07-25 12:38:04

若者がリアルな希望を捨てる時代、「幸せに衰退するニッポン」の現実とは

希望を探る議論の場、ダイバーシティ円卓会議



最近の日本において、「希望をもてる人」がわずか65%にとどまっているというデータが示されています。これは、一体何を意味するのでしょうか?これまでの努力が必ずしも豊かな生活に結び付かないという現実に直面している多くの人々が、希望を見失っているのかもしれません。そんな状況の中、中央大学の山田昌弘教授が議長を務める「ダイバーシティ円卓会議」で、このテーマへの問いかけが行われました。

2025年6月に開催されたこの会議では、4回にわたって参加者が「これからのあなたの生活、希望もてますか?」と問い、自らの視点を交換しました。

1日目: 希望の喪失



会議の初日に、山田氏は「失われた30年」とも称される現代の日本において、将来に希望を持てるかという問題に焦点を当てました。「行動すれば報われる」という昭和型の価値観が薄れていく中で、「希望を持つこと自体が難しくなっている」と語ります。ここでの問題提起は、単に「希望を持てますか?」という質問にとどまらず、未来に向けた希望のあり方そのものを問いかけています。

2日目: 希望の現状



続く2日目には、(6割以上の参加者が)「希望を持てる」と回答したものの、その理由に「現状維持」や「内面的充実」が挙げられました。山田氏は参加者からの意見を受け、「今の経済状況では、努力すれば更に豊かになれるとは思えない」と現実的な視点を示します。希望の内容を探ることが、この議論の鍵となっていくことが明らかになりました。

3日目: 希望の変化



3日目には、参加者から「信頼し合える関係」や「絆」といった意見が寄せられます。しかし、山田氏は、特に若い世代においては、現実を諦め、バーチャルな世界に希望を求める傾向が強まっていると指摘します。ゲームや応援活動といった新たな希望の形が、若者たちの間で広がっているというのです。これによって、実際の人間関係や社会との関わりが薄れつつある現状があることを示唆しました。

4日目: 幸せに衰退するニッポン



最終日において、山田氏は「このままでは日本は『幸せに衰退』してしまうのではないか」という危機感を表明します。実際の経験や活動の中で希望を見いだし、社会とのつながりを取り戻すことが必要だと強調しました。これは、現代社会における「希望」という概念が、何を意味するのか、どのように変化しているのかを考える貴重な機会となりました。

このように、ダイバーシティ円卓会議は多様な視点を集め、希望とリアルな世界との関係について深く考察する場となりました。希望やその形がどのように変わっていくのか、私たちはその変化を見失わないようにしなければなりません。

山田昌弘教授について



山田教授は、婚活やパラサイトシングルという言葉を造語したことでも知られており、現代の社会問題を深く考察することで、インクルーシブな社会の実現に向けた議論を促進しています。彼の発言には、社会への鋭い洞察が含まれており、参加者たちの視点を前向きに引き出しています。


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