東京都内でスタートした人権啓発ポスター掲出
公益財団法人による「令和6年度人権啓発ポスター」のテーマは、「インターネットと人権」です。このポスターは、子どもから大人までを対象に、インターネットが引き起こす人権問題への意識を喚起し、議論を促進する目的でデザインされました。ポスターの制作には、株式会社ニューモアが手掛け、コンセプトやコピー、デザインが評価され企画競争にて採用されました。
啓発活動の背景と目的
インターネットの普及に伴い、発言をしやすい環境が整った一方で、無責任な言動が増加し、他者を傷つける状況も見受けられます。本ポスターは、現代のインターネット社会において、自己の意見を表明する際の責任について考え直す機会を提供することを目指しています。
「じぶんはこう思う」という声を上げることには勇気が必要です。人前で話すことは緊張を伴う行為であり、それはオンラインの書き込みよりも難易度が高いと感じる人も多いはずです。しかし、インターネットでの発言も同じように重要であり、その責任は無視できません。
この啓発ポスターは、リアルな場面で手を挙げて意見を述べることと、オンラインでの表現の両方に対して責任を持ってもらうためのメッセージを届けようとしています。
掲出予定とデザインの特徴
ポスターは、国際連合が定めた「人権デー」に合わせ、12月の「人権週間」に東京都内の交通機関や教育機関などで掲出されます。ポスターのデザインは、幅広い世代に訴求できる明るいトーンでまとめられ、シンプルかつレトロな雰囲気を持たせることで、子どもでも理解しやすく、大人にとっては懐かしさを感じられる仕上がりとなっています。
デザイン制作を手がけた株式会社ニューモアには、アートディレクターの宮島依子氏やイラストレーターの近藤小春氏が参加。発表の場面を描いたポスターのビジュアルは、誰もが経験する緊張感を喚起し、意見を述べることの重要性を再認識させるものです。
ニューモアの取り組み
株式会社ニューモアは、東京都八王子市に本社を構え、「枠を超える創造を一緒に」という理念のもと、異なる背景を持つ人々との協働を大切にしています。様々な福祉施設とのコラボレーションを通じ、障害のある人々の作品を商業展開する「想造楽工」や、親子の参加型アートイベント「おやこ小学校」の企画・運営にも力を入れています。
この新しい人権啓発ポスターのプロジェクトに関して、興味を持った方は公式サイトを訪問することで、さらに詳細な情報を得ることができます。今回の取り組みが、より多くの人にインターネットと人権の関係を考えるきっかけとなることが期待されています。