ビジネスにおける健康経営の新たな試み:Upmindアプリ導入の効果
東京を拠点とする株式会社森ビルホスピタリティコーポレーションは、従業員の健康促進を目指し、Upmindアプリの導入を決定しました。この取り組みは、全社員を対象としており、導入前に実施した実証実験では、従業員の疲労感やストレスが約16%減少し、睡眠時間が20分増加するなど、顕著な効果が確認されました。これは、マインドフルネスの概念を基にしたセルフケア習慣の浸透を目的としたプログラムです。
実証実験は2024年11月からグランドハイアット東京で行われ、約30名の従業員が対象となりました。従業員のセルフケアの意識が大幅に改善され、アプリ使用を通じて仕事のストレスを軽減していく取り組みが評価されています。具体的には、導入前のセルフケア取り組みの従業員は42%でしたが、実施後には93%に達し、週に1回の利用率も9割以上と高いものとなりました。
さらに、睡眠の質は導入前より17%向上し、また参加者はレジリエンスやアンガーマネジメントの向上をも実感しており、これにより人的資本の管理にも役立つことが示されました。
参加した従業員の中からは、「マインドフルネスを通じて心の安定感が得られた」や「自分自身と向き合うことの重要性を感じた」といった声が多数寄せられています。特に、意識して自分を労わる時間を持つことで、仕事の質、さらには生活全般におけるQOLが向上したとの意見がありました。
森ビルホスピタリティコーポレーションの執行役員も実証実験の結果に満足しており、2025年の4月から全社員に向けて本格導入を行うことを発表しています。これにより、さらなる健康増進の促進を図ることが期待されています。
Mindfulness in TokyoとUpmindの新たな試み
加えて、Upmind株式会社は、実証実験の成果を受け、「Mindfulness in Tokyo」というオリジナルマインドフルネスアプリを開発しました。このアプリは英語と日本語に対応し、グランドハイアット東京での宿泊者向けに2025年2月1日から提供されます。宿泊客にもウェルネス体験を通じて、心身の健康をサポートすることに加え、従業員の健康をも強化していく試みが注目されています。
Upmind社は東京大学発の企業であり、マインドフルネスに関する研究を基にしたサービスの提供を行っています。現在、国内で最も多くダウンロードされているマインドフルネスアプリであり、グローバルな動向にも対応した取り組みを進めています。
このような健康経営へのアプローチは、今后さらに多くの企業が模倣する可能性が高いと考えられます。心と体の健康を促進することで、企業全体の生産性向上にも繋がるでしょう。現代のビジネス環境において、健康経営の重要性がますます増している中、Upmindアプリの取り組みはその一例として非常に有意義です。