高校生のジェンダーに関する意識調査概要
株式会社ライフマップは、進学情報サイト「コレカラ進路.JP」を運営しており、全国の高校生155人を対象に「高校生が考えるジェンダーへの意識と本音」についての調査を実施しました。この調査は、ジェンダーに対しての高校生のリアルな意見を把握することを目的としています。
調査の結果、約9割の高校生が多様な性を受け入れる姿勢を示しましたが、一方で8割以上の生徒が性別による不公平を実感していることが分かり、学校生活の中での性別に基づく感覚も浮き彫りになりました。
結果の詳細
約4割がジェンダー問題に関心
調査では、43.9%の高校生が「ジェンダーギャップ」や「ジェンダー平等」という言葉を知っており、関心があると回答しています。しかし、半数以上の生徒は知識を持っているものの、深く考えたことがないということも明らかになりました。
80%以上が性別の不公平を実感
「世の中には、性別によって不公平がある」と答えた高校生は80.7%に達し、最も多い回答は「男らしさ/女らしさなどの言動に対する違和感」で55.2%でした。このように、彼らは日常的に性別による格差を感じていることが分かります。
肯定的な意識を持つ高校生が7割
社会が性別に関係なく生きやすくなっていると感じる高校生は約7割に上りましたが、依然として生きづらさを感じる生徒も30.9%存在していることが分かりました。これはジェンダーに対する価値観が多様化している表れであり、高校生の二面性を示しています。
約9割が性の多様性を受け入れる意志
高校生に「同性のパートナーを選ぶ」「性別を変える」といった選択をされた場合の感想を尋ねたところ、56.1%が「特に気にしない」と答え、約9割が性の多様性を肯定的に受け止めていることが分かりました。これは新しい価値観の変化が進んでいることを示唆しています。
注目される課題は「働き方の不平等」
関心のあるジェンダー問題に対する回答では、「働き方の不平等さ」が54.2%と最多でした。このように、単なる学校生活の不満だけでなく、将来の職業や社会全体への視点が広がっていることが感じられます。
親世代との価値観ギャップも課題に
高校生たちは「自分たちの世代は柔軟に考えられているが、親世代との価値観ギャップが課題」との意見も寄せています。世代間の意識のずれをどう埋めていくかが今後の大きなテーマでしょう。
まとめ
高校生のジェンダー意識は、社会全体が多様性を尊重する方向にシフトしていることを実感させます。この調査の結果は、将来の社会における価値観の変化とともに、次世代の声として重要な役割を果たすことでしょう。高校生たちの自由な意見を受け入れ、より良い社会を築くための取り組みが求められています。