新たな推し活の形を見せるKAORIUM
2024年9月21日と22日、神奈川学園で開催された文化祭で、SCENTMATIC株式会社が開発した香りを言語化するAI「KAORIUM」が注目を集めました。この展示は、中学2年E組によるもので、「推しがてぇてぇ」というテーマのもと、推し活文化の探求に挑みました。近年、推し活は多様化し、ファンが思いを表現する方法が年々広がっています。KAORIUMは、そんな推し活に新しい視点を提供しました。
香りと言葉の新しい関係
KAORIUMは、香りの印象を言葉で可視化し、特定の言葉に結びつく香りを導き出すAIシステムです。この技術は、香りと言葉を相互に変換することで、嗅覚を通じた新たな体験を生み出します。専門的なスキルが必要なく、誰でも直感的に楽しむことができるのがポイントです。生徒たちは、このAIを駆使して、各々の「推し」のイメージを香りに結びつける作業を行いました。その過程で香りの基礎知識を学び、創造的な展開に導いていきました。
文化祭の中での実践
展示では、学生たちがKAORIUMを活用して作成した香りと、それに関連する感性言葉を来場者に体験してもらいました。特に人気を集めたコーナーでは、「推しの香り」探求と称し、来場者に自分の「推し」の香りを探す楽しみを提供し、香り投票を行うなどのインタラクティブな要素が設けられていました。このようにして、参加者は香りを通じて自分の感性を再発見することができました。
嗅覚をデジタル化する新たなビジネスチャンス
SCENTMATICは、「嗅覚のデジタライゼーション」に取り組むことにより、香りを言語で表現することで新しい価値を創出しています。このアプローチはファッション、飲食、教育など多岐にわたる業界でのビジネスチャンスを広げています。KAORIUMの登場によって、香りと体験が融合し、さらなる可能性が生まれるのです。特に、若い世代にとって新しい「味わい方」を提供できることが大きな意義となるでしょう。
代表者の思いと今後の展望
SCENTMATICの代表取締役、栗栖俊治氏は、「香りと感性を結び付けることが、我々の目指す未来だ」と語ります。文化祭での成功を受け、今後もKAORIUMを通じて、嗅覚を利用したさらなる体験の深化を実現していく方針です。この取り組みが、さらなるユーザーとの繋がりや、新しい香りのビジネスモデルの確立に寄与することに期待が寄せられています。
まとめ
神奈川学園の文化祭で初めて披露されたKAORIUMは、香りと感性を結び付ける革新的な試みです。今後もこのような新しい五感体験がますます人気を集めていくことでしょう。推し活という文化が、香りを通じてさらに広がるのを楽しみに期待したいです。