2025年を見据えた技術カンファレンス「Tech-Verse 2025」開催
LINEヤフー株式会社は、2025年6月30日と7月1日の2日間にわたって、技術カンファレンス「Tech-Verse 2025」を実施しました。このカンファレンスには、LINEヤフー及びそのグループ企業からエンジニアやデザイナー、プロダクトマネージャーなどが集まり、12領域131セッションが行われ、参加者はオンライン・オフラインを合わせて7,200名以上に上りました。
Keynoteで語られた新戦略
LINEヤフーの上級執行役員CTO、朴イビン氏と、サービスインフラグループ長の冨川修広氏が行ったKeynoteでは、グローバル共通の単一プラットフォームの構築への取り組みと、全サービスのAIエージェント化に向けた戦略が紹介されました。特に「Catalyst One Platform」という名称のグローバル共通プラットフォームの開発については、2030年までに完成を目指すことが強調されました。
コストメリットと効率化
自社クラウドによってLINEヤフーはパブリッククラウドに比べて平均4倍のコストメリットを得ているといいます。また、サービス開発チームが本業に集中できるよう、300の共通機能を集約することで業務効率を高めています。これにより、セキュリティも強化されています。
AIカンパニーへの進化
今年、LINEヤフーは「AIカンパニー」への進化を宣言し、すべてのサービスにAIエージェント機能を搭載することを目指しています。具体的には、「Yahoo! JAPAN」アプリ内のAIアシスタント機能や「LINE AI」の導入事例が提示され、ユーザーのニーズに応えるパーソナルエージェントの実装が進められています。さらに、開発環境を向上させるAI Dev solution「Ark Developer」を2025年までに導入し、生産性を向上させる計画も発表されました。
Global CTO Sessionの開催
また、同カンファレンス内ではMultiple CTOsによるGlobal CTO Sessionも実施され、各国・地域の規制やサービス特性に応じたローカライゼーションについても議論されました。日本では約79%の人口が「LINE」を利用しており、台湾では94%、タイでは82%の利用率を誇ります。これにより、アジア各国間での協力体制が強化されています。
セッションのアーカイブと情報共有
今回のカンファレンスは、LINEヤフー Tech Blogで詳細な内容が報告されています。また、一部セッションのアーカイブやスライドも公式サイトやSpeaker Deckで公開される予定です。これにより、技術に関心を持つ人々にとっても貴重な情報源となるでしょう。
公式サイトへのリンクは以下の通りです:
LINEヤフーが今後どのように技術とビジネスを融合させ、国際的な市場での競争力を高めていくのか、今後の動向が非常に楽しみです。