国連主導のSDGsネットワーク・SDSN Thailandが金沢工業大学を視察
2025年4月、金沢工業大学は国連が主導するSustainable Development Solutions Network(SDSN)のタイ支部、SDSN Thailandからの視察を受けました。この視察は、金沢工業大学が「Japanサステナビリティ・スタディツアー」のホスト候補として選定されたことに基づき実施されました。
SDSN Thailandの視察目的
この視察では、金沢工業大学におけるSDGsに関する研究と教育、地域との連携に関する取り組みが共有されました。アジア地域の大学との協働拠点としての役割を目指す金沢工業大学は、SDGsをテーマにしたプログラムの重要性を確認しました。
視察の詳細
1日目
視察の初日は、金沢工業大学SDGs推進センターで双方の取り組みを紹介しました。その後、学生団体「SDGs Global Youth Innovators」によるSDGs教材「THE SDGsアクションカードゲームX(クロス)」の英語版体験セッションを実施。このカードゲームは、SDGsに対する認識を深めるための教材となっています。
また、金沢工業大学の産学連携の成功例として、会宝産業株式会社の自動車リサイクル事業に関する視察が行われました。工場見学を通じて、循環型社会を実現するための技術や理念について学びました。ここでは、AIを駆使したデジタルトランスフォーメーション(DX)や、サステナブル経営に関する議論も行われました。
2日目
視察2日目には、野々市市の取り組みの視察が行われました。市長による歓迎挨拶の後、金沢工業大学との協働による市民参加型SDGsの推進や、SDGs未来都市計画の取り組みについて詳細な説明がありました。地域社会の変革を促すために、大学と市がどのように連携しているのかが強調されました。
視察の最後には、SDGs推進センターに戻り、スタディツアーのプログラム設計に関する意見交換が行われました。これは、今後の国際的な協働に向けた重要なステップとなります。
視察を通じての評価
SDSN Thailandの視察団は、金沢工業大学のSDGs教育の取り組み、特に学生の主体的なプロジェクトや企業・自治体との連携に対する評価を高めました。また、グローバルとローカルをつなぐ視点の重要性も認識されました。
今後の展望
金沢工業大学は、2030年のSDGs達成に向けて、新たなイノベーションパートナーシップの構築が求められています。特にアジアでの持続可能な成長と都市と地方の格差是正が今後の重要課題として浮上しています。大学はこれに対応するため、グローバルな視点を持つ人材の育成に力を入れ、人々が持続可能な社会を実現するための知識とスキルを提供することに力を注いでいます。
金沢工業大学は、今後もSDSN Japanとの連携を強化し、国際教育ネットワークとしてアジア地域との協力を進めていく予定です。
まとめ
今回の視察は、金沢工業大学がSDGsにおける国際的なモデルとしての地位を確立する良い機会となりました。大学の取り組みは、今後の国際協力や地域活性化に向けての新たな道を切り開くものであり、今後の成果が期待されています。日本の地方における先進的な事例として、金沢工業大学の取り組みが再評価される中、全ての人が取り残されない社会の実現に向けての努力が進められています。