博報堂と早稲田大学が科学技術でのスタートアップ創出を共同研究開始

博報堂と早稲田大学の新たな挑戦

共同研究の背景と目的

株式会社博報堂と早稲田大学は、科学技術分野における大学発スタートアップの創出に関する共同研究を開始しました。最近、研究成果をもとにした大学発スタートアップが注目を集めていますが、研究者が実際にビジネスを立ち上げる際には様々な課題が存在します。これには、技術の事業化の難しさ、経営人材の不足、資金調達の難易度、外部ネットワークの不十分さなどが含まれます。

この研究は、特に「スター・サイエンティスト」に焦点を当て、彼らによるスタートアップがどのように成立し成長するのかを探ろうとしています。また、大学内部のネットワーク作りや、アカデミアとビジネスの間におけるキャリアパスの重要性にも注目しています。これらの研究の結果は、大学や企業、研究機関に対して今後の政策提言として活用される予定です。

研究の進め方

共同研究の具体的なステップは以下の通りです。

1. インタビュー調査の実施: スター・サイエンティストや科学起業家を対象にしたインタビューを行い、彼らのネットワーク形成の過程や、研究×ビジネスが交わる点、イノベーション創出の障壁を明らかにします。
- 具体的には、科学起業家の研究分野やビジネスへの関心、特許数などを調査します。

2. 分析結果の提言: 得られた情報をもとに、大学発イノベーションの創出に向けた土台を築き、各ステークホルダーに対する具体策を提案します。

牧兼充准教授の役割

今回の研究で中心的な役割を果たすのは、早稲田大学の牧兼充准教授です。彼は、科学技術とアントレプレナーシップ研究所の所長であり、博士(経営学)をカリフォルニア大学サンディエゴ校で取得した経歴を持っています。アメリカや日本の大学で教育や研究に関わり、イノベーションやアントレプレナーシップに詳しい専門家です。

牧准教授の専門知識と博報堂のクリエイティビティが合わさることで、今後の大学発スタートアップ支援において新たな可能性が生まれることが期待されています。彼は、社会貢献活動にも積極的に参加しており、イノベーション政策に影響を与える存在として知られています。