KDDI、顧客サービスを革新する「RightSupport」を導入
KDDIが提供するカスタマーサービス部門では、顧客体験を向上させるための新たな施策として、Webサポートプラットフォーム「RightSupport by KARTE」の導入を発表しました。この新たなプラットフォームの導入により、顧客からの問い合わせに対する迅速で効果的なサポートが期待されています。
導入の背景
最近の「令和5年通信利用動向調査」によると、日本のスマートフォン保有率は90.6%に達しています。この高い普及率を背景に、携帯電話業界は競争が激化し、顧客の期待に応えるためには、迅速な問題解決が必要不可欠です。KDDIでは、業務効率の向上と共に、顧客体験の向上を図るために、「自己解決を促進するWebサイトの活用」と「AIを取り入れたサポート体制の構築」に着手してきました。
以前は、顧客の問い合わせデータとサイト閲覧行動を分析し、改善策を見つけることに力を入れてきましたが、それでは顧客の真のニーズまでは把握しきれませんでした。その結果として、「情報過多」による混乱を招くなどの課題も顕在化していました。
このような背景から、RightSupportの導入に至り、顧客ごとのニーズに合った情報を的確に提供する体制を整えました。
具体的な取り組み
RightSupportを導入したことにより、KDDIでは顧客のWeb行動データを基に、カスタマーサポートページで最適なFAQを自動的に表示できるようになりました。これにより、顧客は自分の状況に合った解決策を容易に見つけることができるようになり、結果として自己解決率が向上しています。
従来は、チャット機能を設けても電話問い合わせは減少せず、一部の顧客は解決を諦めてしまうことが多くありました。しかし現在は、よくある問い合わせをメニューに表示し、生成AIを利用して質問候補を提示するなど、顧客のニーズに応じたサービスが充実しています。これにより、先回りして顧客に合った解決策を提示できるよう、サポート体制が進化しています。
今後の展望
今後、KDDIはRightSupportを通じて、従来の画一的なWebサポートから一歩踏み出し、個々の顧客の行動データを活用した、よりパーソナライズされたサポート体制を確立していく予定です。収集したデータを基にPDCAサイクルを回し、きめ細かい顧客対応の実現を目指します。
また、今回の取り組みを基に、公式サイトの他ページへの拡大も検討中で、全体的なスムーズな自己解決環境を構築し、生産性と顧客体験の向上を促していく方針です。
KDDIの顧客サービス企画部長のコメント
サポートは常に「お客様第一」であるべきとの考えを持つKDDIの顧客サービス企画部長、向田さおり氏は、「RightSupportの導入により、お客様のWeb上での行動データをもとに、より最適な案内が提供できる体制が整いました」とコメントしています。
彼女は、今後も人間とAIを融合させたハイブリッドな応対を強化し、お客様が気軽にサポートを受けられるよう努めていく考えを示しました。また、新技術から学ぶことでの顧客体験向上にも期待が寄せられています。
RightSupportについて
「RightSupport by KARTE」は、顧客が困っている内容を事前に識別し、必要なタイミングで適切なFAQやサポートチャネルを提示できます。これにより、Web上で簡単に自己解決ができる環境を提供します。システム改修不要でノーコードで運用できるのも特徴です。
KDDIは、このプラットフォームを駆使することによって、より高効率で質の高いカスタマーサポートを実現し、顧客体験の向上につなげることを目指しています。