障害者の自立を支える「焙煎珈琲プロジェクト」の始動
総合人材サービスを展開するパーソルエクセルアソシエイツ株式会社が、10月1日の「珈琲の日」に合わせて新たな取り組みとして「焙煎珈琲プロジェクト」を発表しました。このプロジェクトは、障害のある方々に職業の機会を提供し、自立と成長を支援するためのものです。
新たな挑戦と背景
このプロジェクトは、既存のパティスリー事業部「ぺあ工房」との連携を図り、自家製の焙煎珈琲の開発を目指します。パーソルエクセルアソシエイツでは、障害者のさらなる職域拡大を目指し、自社の商品を通じた成長の機会を提供することが目的です。
新たに開発されるのはドリップパックの自家製焙煎珈琲で、パティスリーで製造している商品に合う最高の味を目指します。プロジェクトの一環として、製造工程における正確な計量や管理が重要であり、製造精度を高めるための訓練も行われます。最終的には、2025年度中の製品提供を目指しています。
粗選別から出荷まで
現在、豆の選定や焙煎方法、ブレンドの配合について試作が進められています。味や香りを追求する中で、全製造工程における衛生管理も徹底し、安定した品質の珈琲を目指しています。
ドリップパックのラッピングデザインは、障害のある社員たちの手作業によって行われ、パッケージデザインから梱包作業まで一連のプロセスを担当します。これにより、多様な技術を学ぶ場が提供され、障害者の皆さんにとっての働く喜びを感じられる機会が生まれます。
地元企業とのコラボレーション
プロジェクトには、大阪に本社を置く株式会社福島珈琲の協力も得ています。この企業は、焙煎技術の指導や勉強会、焙煎機の使用に関して支え合い、パーソルエクセルアソシエイツが珈琲事業を成功に導くためにサポートを行っています。
すべての人が参加できる取り組み
「ぺあ工房」では、64名の障害を持つ社員が活躍しています。彼らはクッキーやフィナンシェなどの商品を製造しており、その中にはパティシエとしての経験を持った部長もいます。彼女は、自身の体験を通じて障害を持つ子供を育てる中で、誰もが参加できる環境づくりの大切さを実感しています。
「コーヒーにチャレンジしようと思ったのは、焼き菓子に合うコーヒーを作りたかったからです」と話すのは、パティスリー事業部の谷井香織です。「コーヒーは奥が深く、産地や煎り方、挽き方によって味が変わります。皆で知識を深めつつ、個々の特性を生かした作業を行いながら商品を作り上げたいと思っています。」と、期待に胸を膨らませています。
事業の理念と今後の展望
パーソルグループは「ともにはたらき、成長する」を理念に掲げています。このプロジェクトは、障害者の新たな就労機会を創出し、その中での成長を促すものであり、社会の一員としての自立を支える取り組みとなるでしょう。
以上により、パーソルエクセルアソシエイツの「焙煎珈琲プロジェクト」は、単なる商品開発を超え、障害者の社会参加を促進する重要なステップとして注目されています。今後の進展に期待が高まります。