新たな製造革命をもたらすEOS P3 NEXT
株式会社NTTデータ ザムテクノロジーズが、製造業向けに新たな樹脂3Dプリンター「EOS P3 NEXT」を2024年12月5日から販売することを発表しました。このプリンターは、SLS(選択的レーザー焼結)技術を採用しており、生産性を最大で50%向上させることができるほか、総所有コストを最大30%削減することが可能です。
生産性の向上とコスト削減の実現
EOS P3 NEXTの最大の魅力は、その生産性の向上です。従来の機種に比べ、プレスキャンやリコーティング、冷却のプロセスが高速化されているため、製作時間が大幅に短縮されます。そして、ALM PA 950 HDナイロン12を用いた場合は80%、EOS PA 2220 HighReuseを使った場合は70%の材料再使用率を実現し、業界全体におけるコスト削減の新たな基準を示しています。
環境に優しい材料の再利用率
従来からの課題であった材料の再利用が改善され、EOS P3 NEXTは様々な新材料に対応します。これにより、製造業に革新をもたらしつつ、環境への配慮も同時に実現しています。この技術革新は、持続可能なものづくりへ向けた一歩となるでしょう。
進化した造形品質と操作性
この新機種は、柔軟なパラメータ調整機能を持っており、寸法精度や表面仕上げ、機械的特性の向上にも寄与しています。さらに、操作モニターを統合することで、装置の設置スペースも若干縮小されました。生産プロセスが簡素化され、より安全で効率的な操作が可能になっており、これまで以上にユーザーに優しい設計が施された結果、従業員の作業効率も高まります。
EOS P3 NEXTのスペック
- - 造形可能領域(xyz):340×340×600 mm
- - レーザー:CO2 70W ×1本
- - スキャン速度:~6.0m/s
- - フォーカス径:約480 µm
現在使用可能なEOS純正材料には、PA 2200, PA 2220 HighReuse, PA 2201, PA 1101, PA 3200 GF, PA 2241 FR, ALM PA 950 HDがあります。これにより、多様なニーズに応えることができます。
今後の展望
EOS P3 NEXTの販売開始に合わせて、12月12日にはEOS社による製品説明ウェビナーも開催されます。英語での説明となるため、興味を持たれる方は事前にお問い合わせください。この新しい3Dプリンターは、多様な製造現場での活躍が期待されており、未来の製造業に新たな可能性をもたらすことは間違いありません。製造プロセスを進化させ、競争力を高めるための重要なツールとなるでしょう。