トリドールHDが掲げる『心的資本経営』の理念
株式会社トリドールホールディングス(以下、トリドールHD)は2025年9月より、新たな経営手法『心的資本経営』を始動することを発表しました。この理念は、従業員の「心の幸せ」とお客様の「心の感動」を資本と捉える新たなアプローチで、持続的な事業成長を目指すものです。
心的資本経営の基本理念
『心的資本経営』は、従業員と顧客の両方の「心」を満たすことが重要であるという概念です。トリドールHDは、従業員の幸福感が上がることで、顧客へのサービスの質が向上し、結果として店舗の繁盛につながるという好循環を生み出すことを狙っています。
昨年6月からこの理念を社内で浸透させた結果、従業員の離職率は約12.9%低下し、お客様からの好評価も24.5%増加するなど、早くもポジティブな影響が出てきています。
経営改革の背景
飲食業界では、最近省人化や機械化が進む中で、トリドールHDはあえて「人の力」に注力する経営方針を取ることを選択しました。トリドールの設立当初から「人」に注目し続けており、これを通じて顧客に感動を提供したいという信念が強くあります。
新たな実践モデル『ハピカン繁盛サイクル』
トリドールHDは、この『心的資本経営』を基に、独自の実践モデル『ハピカン繁盛サイクル』を導入します。このモデルは、顧客の感動体験が店舗への支持を高め、その成果が従業員に還元されることで、再び顧客への感動体験の質が深化するという、持続的な繁盛を目指しています。
新制度の導入
ハピカンオフィサー制度
新たに『ハピカンオフィサー制度』を導入し、各店舗の運営をさらに進化させる計画を立てています。この役職は『ハピカン繁盛サイクル』を実現するための重要な役割を担うもので、店舗の運営業務の一部が他のメンバーにシフトされることで、全員の内発的動機を引き出し、感動体験の創造へとつなげます。
家族食堂制度
従業員の家族向けに無償で食事を提供する『家族食堂制度』もスタート。これは家族の団らんや職場への理解を深める一助とし、従業員の幸福感を高めることを目的としています。
ハピネススコアの導入
全国の店舗で、音声対話型AIを活用した独自指標『ハピネススコア』を導入。これは従業員の心の状態を可視化し、顧客の感動との相関分析を行い、生み出される「感動」と「繁盛」の好循環を明確にするものです。
未来への展望
トリドールHDは、心的資本経営を通じて従業員と顧客双方の心を満たし続けることで、新たな価値創出を目指しています。この取り組みは、単に飲食業界を超え、持続可能な経営を実現するためのモデルケースとしても注目されています。
今後もトリドールHDは、「食の感動で、この星を満たせ。」というスローガンのもと、唯一無二の感動体験を追求し続けていくでしょう。これからの展開にも目が離せません。