セレイドセラピューティクス、PCAフェーズへの採択
東京に本拠を置くセレイドセラピューティクス株式会社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が行うディープテック・スタートアップ支援事業(DTSU)において、STSフェーズを無事に完了し、新たにPCAフェーズに進むことが決まりました。この採択は、同社の遺伝子・細胞治療製品向けの造血幹細胞増幅プラットフォーム技術が高く評価されたことを示しています。
造血幹細胞の重要性
造血幹細胞(Hematopoietic Stem Cell, HSC)は、体内の血液を生成する重要な細胞です。これらは主に骨髄に存在し、赤血球や白血球、血小板など、生命に不可欠な血液細胞を継続的に供給しています。HSCは自己複製能と多分化能を持っており、これによって血液のバランスが維持されるのです。
現在、HSCは白血病などの血液疾患治療に広く利用され、再生医療や次世代細胞治療においても不可欠な技術として重視されています。しかし、治療に必要なHSCの数が限られているため、効率的に安定した供給ができる方法の開発が求められています。
STSフェーズでの成果
DTSUのSTSフェーズにおいて、セレイドセラピューティクスはヒト造血幹細胞の増幅技術の研究開発を行ってきました。この際、さい帯血由来や骨髄由来のHSCに対して、その技術の効果を実証し、汎用性と応用性があることを確認しました。特に、臨床グレードの培地の試作が完了し、必要な化合物の最適な組み合わせや製造体制を整えるなど、規制要件に応じた条件が整いました。
また、米国や欧州、日本の企業と共同研究契約を結ぶことで、具体的な技術的課題に対する解決策を提供してきました。これにより、様々な細胞・遺伝子治療モダリティへの展開が可能となっています。
PCAフェーズでの目標
新たに採択されたPCAフェーズでは、以下の3つの研究開発が重点的に進められます。
1. HSCの三次元培養の実現
2. 高品質なiPS細胞由来のHSCの作製と増幅手法の確立
3. 顧客ニーズに応じたデータ取得と提供
これらの取り組みを通じて、HSC増幅技術を全球的に展開し、遺伝子治療や細胞治療の発展に寄与することを目指します。最終的には、血液疾患や遺伝子疾患に苦しむ患者に新たな治療の選択肢を提供することが期待されています。
会社概要
セレイドセラピューティクス社は、東京大学と筑波大学から生まれたスタートアップで、造血幹細胞の大量増幅を実現する独自技術を有しています。血液がんや遺伝性疾患への治療製品を提供し、次世代の再生医療を切り拓くことを目指しています。
その成果は、今後の医療の在り方に大きな影響を及ぼすことでしょう。関心を持たれる方々は、ぜひ同社の更新を注視してください。