大丸心斎橋店本館、ついに竣工
新たなランドマークとして生まれ変わった大丸心斎橋店本館。その歴史は1717年に遡ります。創業当初の京都伏見から、1726年に心斎橋に呉服屋を開業して以来、約300年もの間この地で地域に密着した営業を続けてきました。特に旧本館は、アメリカ出身の著名な建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの傑作であり、日本の近代建築のアイコン的存在となっています。
2015年に旧本館の営業を終了し、2017年から新たな建設プロジェクトが始まったのは、店舗を中心にエリアの魅力を最大化し、地域との共生を目指す「アーバンド ミナント戦略」の一環でした。新館は、『Delight the World〜世界が憧れる、心斎橋へ。〜』というストアコンセプトを掲げ、368にも及ぶ多彩なブランドを集め、2019年9月20日にグランドオープンを果たしました。
旧本館の良さを受け継いだデザイン
新しい本館の外装デザインには、旧本館の外壁が忠実に再現されています。特に御堂筋側の外壁はそのまま保存され、さらには再利用可能な部材を用いることで、歴史的価値を尊重した形での建て替えが実現されました。上部のデザインは水晶塔からのセットバックが施され、旧本館と調和する形を保っています。
これは単なる建物の再現に留まらず、“世界と未来に向けて進化する百貨店”を目指す試みでもあります。地域の人々や観光客にとっても、この新たなランドマークが持つ意味は大きく、訪れた者たちに新たな体験を提供することでしょう。
オープニングセレモニーでの挨拶
竣工式では、株式会社大丸松坂屋百貨店の代表取締役社長である好本達也氏が、無事竣工を迎えられたことへの感謝を述べました。彼は「新たなランドマークとして生まれ変わることは、私たちにとっても大きな喜びです」と述べ、街の象徴であるこの新しい本館が地域に貢献できることを期待しています。
大丸心斎橋店 本館の詳細
- - 所在地: 大阪市中央区心斎橋筋1-7-1
- - 延床面積: 約66,000㎡(旧本館は49,000㎡)
- - 売場面積: 約40,000㎡(旧本館は31,000㎡)
- - 階数: 地上11階、地下3階(高さ約60m)
- - 開店日時: 2019年9月20日(金)13時
- - 営業時間: ショップ 10:00~20:30、フードホール 10:00~23:00、レストラン 11:00~23:00
- - アクセス: Osaka Metro御堂筋線 心斎橋駅4番出口・地下道直結
新しい大丸心斎橋店本館は、過去の栄光を踏まえつつ、未来に向けて新たな歴史を刻む場所として多くの訪問者を迎えることでしょう。これからの心斎橋の発展にも大きく寄与することが期待されています。