新たに登場した「伝えるPDF」
最近、アルファサード株式会社が新しいオンラインツール「伝えるPDF」を発表しました。このツールは、PDFファイルのアクセシビリティを自動でチェックする機能を備えており、特に視覚障害者や高齢者にとっての情報の平等なアクセスを実現するための大きな一歩となります。無料で利用できるこのツールは、単一ページのPDFに特化しているため、使いやすさにも配慮されています。
「伝えるPDF」のチェック機能
「伝えるPDF」では、以下の項目がチェックされます:
- - PDFのタイトルの存在
- - テキストと画像の代替テキストの読み上げ順
- - タグ付けや読み上げ順指定の有無
- - 縦書きテキストを含むかどうか
- - 画像の代替テキストが正しく設定されているか
- - 配色のコントラスト比の確認
これらのチェックを行うことで、ユーザーはPDFのアクセシビリティを自ら向上させることができます。チェック結果は明確に表示されるため、具体的な修正手順がわかりやすくなっています。また、スクリーンリーダーでの読み上げ方法についての情報も提供されています。
音声読み上げ対応サービス
さらに、チェック後には「PDF 音声読み上げ対応サービス」の利用が可能です。このサービスでは、PDFの音声読み上げ機能を強化するための専門的な作業を行います。
基本料金は現在、通常価格110,000円が55,000円(税込)にて提供されており、以下の作業が含まれています:
- - PDFの音声読み上げ対応
- - PDFのタグ付け設定
- - 読み上げ順序指定
- - 画像やグラフの代替テキスト設定
- - 配色のコントラスト比確認
- - 全体的なアクセシビリティチェック
お申し込み後は、対応の可否や納品の目安、見積もりについての通知が届きますので、安心してご利用いただけます。
選挙公報のアクセシビリティ
選挙の際には、候補者の政策を伝えるための公式な広報物である「選挙公報」が各自治体によって発行されます。近年、これらの公報が音声読み上げに対応したPDF形式で提供されるようになってきましたが、実際には読み上げ順が正しく設定されているものは10%未満という厳しい現実があります。このため、視覚障害者や高齢者が平等に情報を得られるよう、自治体にはより良いサービスの提供が求められています。
今後の展望
アルファサード株式会社は、2025年7月2日から4日まで東京ビッグサイトにて開催される「自治体・公共Week2025」に参加し、PowerCMS Xや「伝えるウェブ」の展示を行う予定です。多くの来場者と直接対話することで、さらに多角的なフィードバックを得ることを目指しています。詳細については公式ウェブサイトをチェックしてください。
この新しいツールが、PDFのアクセシビリティの向上に寄与することを期待しています。