西尾市のふるさと納税、SNS戦略が実を結ぶ
愛知県西尾市は、昨年の10月に「ふるさと納税3.0」の一環として、公式Instagramアカウントを開設しました。この新しい取り組みでは、開設からたった3ヵ月でフォロワー数が1万人を超え、地域の特産品や魅力的な返礼品のPR効果を強化しています。
ふるさと納税の現状と課題
ふるさと納税は、全国の自治体に寄附された総額が昨年度、初めて1兆円を超えるなど、利用者が増加しているものの、全体の6人に1人しかこの制度を利用していないという現実があります。各自治体が提供する返礼品は1700を超え、70万点以上に及ぶため、選ばれるためには工夫が必要です。競争の激化する状況の中、西尾市は「西尾市版ふるさと納税3.0」を展開し、地域の魅力をより多くの方に知ってもらうためにInstagram公式アカウントの設立に至りました。
インスタグラムの取り組み
公式アカウントの開設と同時に、西尾市ふるさと納税応援アンバサダーとしてユニークなキャラクター「まーちょ」と「うなーちょ」が登場しました。それぞれが特徴的なポージングで、地域の情報をダイレクトに伝える「だいたい4コマまんが」やコラム形式の記事を通じてフォロワーを楽しませています。このようなキャラクターがいることで、親しみやすさが増し、地域の魅力がより伝わる形となっています。また、AKB48やSKE48で活躍した松井珠理奈さんが「鰻♥抹茶大好きPRアンバサダー」として就任し、地元の特産品である鰻や抹茶の魅力を共有しています。
大感謝祭キャンペーンなど、返礼品提供事業者のサポートを受けつつ、フォロワー数を着実に増やしてきました。結果として、開設からちょうど3か月後の1月29日には1万人目のフォロワーを獲得しました。
インスタグラムでのPR効果
フォロワーからは「西尾市にはこんなにたくさんの美味しい特産品があるの初めて知った!」という声や、さらには「ナマナマしい筋肉美、ステキです」といったユーモア溢れる反響も寄せられています。これにより、地域の認知度向上に貢献し、「まーちょ」と「うなーちょ」のキャラクターも相まってファン層の獲得につながっています。
フォロワー数ランキング
西尾市の公式アカウントは、全国のふるさと納税に関連するInstagramアカウントの中でフォロワー数第3位にランクインするという快挙を達成しました。1位は北海道別海町の7.2万フォロワー、2位が福岡県飯塚市の1.3万フォロワーです。
今後の展開
西尾市は今後も特産品の魅力を発信し続けるだけでなく、ふるさと納税に関する有益な情報を提供するほか、「まーちょ」と「うなーちょ」を起用した面白いコンテンツを通じて、関心を持ってもらえるよう努めていきます。さらに、地域へ寄附を促す効果的な施策を展開し、ふるさと納税の理念を広めるために継続的な努力をしていく方針です。