アスクル、配送ドライバー不足解消へ！当日配送選択式サービス本格展開開始

事業所向け通販ASKULを運営するアスクル株式会社は、配送ドライバー不足解消に向け、当日配送選択式サービスを本格的に開始しました。第一弾として、名古屋センターの配送エリアからの運用となります。

このサービスは、当日配送の物量比率を調整することで、ドライバーの生産性向上と労働環境改善を目指すものです。従来、当日配送エリアの前日18時から当日11時までの注文は、受け取りを急がないお客様にも一律で当日配送していました。しかし、今後は翌日配送が初期設定となり、ご希望に応じて当日配送を選択できるようになります。

実証実験で効果を実証

名古屋センターの配送エリアで行われた実証実験では、当日配送の配送個数が約60%減少し、配送ドライバーの配送生産性が11%向上した結果、労働時間が1日あたり平均45分短縮するという成果が得られました。この成果を受けて、まずは名古屋センターの配送エリアで本格展開を開始することになりました。

2025年5月までに全エリア展開を目指す

アスクルは今後、他の配送エリアにも順次展開していく予定で、2025年5月には全エリアでのサービス展開を目指しています。

当日配送選択式サービス導入の背景

近年、EC化率の成長に伴い物流業界では、2024年問題に加え、2030年には全国で荷物全体の3割超を配送できなくなる恐れのある2030年問題など、配送ドライバー不足が深刻化しています。

アスクルは、これまであらゆる仕事場で必要となる商品をできるだけ早くお届けするサービスを提供してきました。しかし、お客様調査の結果、「当日配送を常に利用したい」方は1割に留まり、「急いでいるときに利用したい」方が8割という結果が出ています。

この結果から、お客様のニーズに合わせた柔軟な配送サービスの提供が重要であると判断し、今回のサービス展開に至りました。

当日配送選択式サービスの概要

当日配送選択式サービスの適用対象は、前日18時から当日11時の間にお届け日指定のない注文のうち、お届け先が当日配送可能エリアかつ、注文された商品が最寄りのセンターから出荷可能な注文となります。

従来は、商品ページにおいてお届け日が当日の日付のみ表示されていましたが、本サービス展開後は翌日の日付が初期設定となり、当日配送は「お急ぎ便」として併記されます。レジ画面にてお届け日が翌日であることを表示し、レジ画面でお急ぎ便へ変更することも可能です。

名古屋センター配送エリアでの実証実験の成果

2024年1月から3月までの期間、名古屋センターの当日配送エリアで行われた実証実験では、お客様へのサービスレベルの維持はもちろんのこと、翌日配送の荷物個数比率ならびにドライバーの生産性向上に成果が得られました。

ドライバーの労働時間の短縮は、労働環境のさらなる改善だけでなく、お客様が在勤の時間帯に配送できる荷物が増え、不在による再配達削減といったお客様サービスの向上も期待できます。