歯医者が怖いあなたへ贈る、カウンセリングの重要性と新しい治療法

歯医者が怖いあなたへ贈る、カウンセリングの重要性

日本初の試みとして、歯科心理カウンセラー兼歯科医師の著者が書いた新著『「歯医者が怖いあなた」はまったく悪くない！～すべては歯科恐怖症の方の笑顔のために～』が、歯科恐怖症に悩む方々に新たな希望を提供します。本書では、約20人に1人が抱えているとされる「歯科恐怖症」の心理的要因や、それに対する解決策を詳しく解説しています。

歯科恐怖症の実態

日本人の約11.3%が、何らかの恐怖心を抱えているとの調査結果があります。多くの人が皮膚科や眼科には抵抗を感じないものの、歯科だけはどうしても行きたくないという経験をしています。この現状は、実際のところ、心理的な理由に根ざしていることがわかります。

昔のトラウマや、痛みへの恐怖から、歯医者の椅子に座ることさえできない人も少なくありません。治療を受ける必要性を理解していても、心が拒否反応を示すため、通院が困難な現状が続いています。さらに、歯科恐怖症を持つ人は、自分の状況を恥じる傾向があり、自分を責めることが多いのです。

これらの問題に対する解決策として、本書は「歯科心理カウンセラー」の存在を紹介しています。この新しい職種は、歯医者に行くことへの心理的な障壁を克服するために設けられました。

心理的アプローチがもたらす効果

著者は「歯に触れる前に心に触れる」をモットーに、長年、歯科恐怖症の患者様と向き合ってきました。多くの場面で、初診時にじっくりと患者様の話を聞き、カウンセリングを行うことで、恐怖心の改善を図った経験があります。実際、言葉の壁が取り払われ、患者様が一歩を踏み出す例も多く見られました。このような心理的サポートが、どれほど治療への扉を開くかを明示しています。

新たな職種、歯科心理カウンセラーの誕生

その重要性に気づいた著者は、歯科心理カウンセラーという新たな職種を提唱しました。この職種は、歯科医療現場において、患者様が安心して治療を受けられる環境を整えるために不可欠です。現在、数名のカウンセラーが活動していますが、その認知度には課題があります。本書を通じて、その必要性を広め、患者様が安心して受診できるクリニックが増えることを目指しています。

本書の特徴と内容

新著『「歯医者が怖いあなた」はまったく悪くない！』は、患者側からの視点で書かれた数少ない書籍です。目次には、歯科恐怖症の原因や克服方法、歯科心理カウンセリングの効果について詳述されています。また、著者が提供するカウンセリングの特徴やメリットを具体的に理解することができます。

著者のプロフィール

おぎはら聡美氏は、神奈川県秦野市出身の歯科医師であり、歯科心理カウンセラー、メンタル心理ヘルスカウンセラーの資格を持つプロフェッショナルです。2008年に東京歯科大学を卒業後、数多くの患者の治療に従事し、2020年より自身のクリニックを構えました。著者は歯科恐怖症を持つ患者様が気軽に通院できる医院作りに尽力しています。