NECネクサソリューションズと関水金属が連携した工場DXの実現
NECネクサソリューションズが提供するITソリューションが、世界中の鉄道模型ファンに愛される株式会社関水金属の生産管理に革命をもたらしています。この取り組みでは、関水金属の新宿にある本社で、月日を重ねながら進化する業務システムが導入され、製造過程での情報をリアルタイムで収集し、貴重なデータを経営に反映させることを目指しています。
DX推進のための統合システム基盤の構築
NECネクサソリューションズ(以下、Nexs)は、関水金属の生産管理システムとPLMシステムを強化し、統合システム基盤を整備しました。これにより、部門別採算を日次で可視化し、「日々採算」と称される経営管理手法が活用できるようになりました。この手法は、関水金属が長年培ってきたもので、製造現場に即した業務システムとITインフラが不可欠です。
進む工場のデジタル化
関水金属が持つ「KATO」ブランドで知られる鉄道模型は、非常に細部にわたる精緻な再現と安定した走行性能を誇っており、全世界の鉄道ファンから支持を受けています。その製造過程の効率化と品質管理は、今回のDX推進によってさらに向上することが期待されています。生産管理システム「EXPLANNER/J」を用いた部門間取引の管理は、システム上での「発注」「仕入」としての処理を可能にし、正確な部門別採算が実現されました。
また、PLMシステム「Obbligato」との連携により、製品毎のBOM(部品構成表)や製造工程表を一元的に管理し、さらには自社開発の作業実績収集アプリを活用して、作業員の実績データを正確に反映させることが出来ます。これにより、製品別・工程別原価が可視化され、精緻な採算管理が可能となります。
安全で高効率なネットワークインフラの整備
Nexsは、OT(制御系システム)とIT(情報系システム)を明確に分けたネットワーク構成を採用しました。この構成により、安全性を確保しつつ、工場全域でつながるセキュアなネットワークインフラが構築され、作業実績をリアルタイムで集約できるようになりました。この取り組みは、工場DXの進展を加速させるものです。
スマート工場EXPOでのご紹介
この成功事例は、9月17日から19日にかけて開催される『スマート工場EXPO』で発表される予定です。Nexsは、関水金属と共にこの情報を多くの方に知っていただくことを期待しています。工場DXを通じた持続可能な成長と競争力の強化を目指し、両社は今後も連携を深めていきます。
まとめ
NECネクサソリューションズと関水金属の取り組みは、鉄道模型製造業界におけるデジタル変革の一翼を担っています。工場のDX推進を通じて、業務の効率化や生産性の向上だけでなく、全社を挙げての経営視点の醸成を図り、新しい時代のものづくりを実現します。普段目にすることの少ない製造業の裏側を垣間見る貴重な機会となるでしょう。