日本TOYOとベトナムEVNが手を組み新たな発電モデルを開発へ

日本TOYOとベトナムEVNが協力

株式会社日本TOYO（TOYOグループ）は、国営ベトナム電力グループ（EVN）と新たなエネルギーの実証研究を実施することを決定しました。この協力は、石炭火力発電所においてバイオマス燃料の混焼を行うことで、より持続可能な発電を実現することを目的としています。

バイオマス混焼の背景

石炭火力発電は、依然として全世界での電力供給において重要な役割を果たしていますが、その一方で環境への負荷も無視できません。そこで、TOYOグループとEVNは、環境に配慮した次世代の発電モデルを模索することになりました。具体的には、農業残渣や生活ゴミから生成されるブラックペレット（水熱炭化物）を使用した混焼を通じて、電力を生産する計画です。

実証研究の内容

本実証研究は、日本TOYOの上席研究員および東京科学大学の名誉教授である吉川邦夫氏との共同によって進められます。彼らは、次世代型加水分解装置を活用し、環境に優しいブラックペレットを製造します。この燃料をEVNが運営するPhảLạiとNinh Bìnhの火力発電所で試験的に混焼し、発電の実現を目指します。

目標と期待

本協議の主な目的は、EVNの石炭火力発電所と連携し、技術的かつ経済的な検討を進めることです。TOYOグループは、最終的には混焼の実施計画を策定し、安定供給を実現することを目指しています。これは、ベトナムの2021～2030年国家電力開発計画および第8次電力計画のもとでの重要なステップと位置付けられています。

環境への配慮

この取り組みはCOP26の規定に基づいており、国際的な温暖化対策の一環としても大きな期待が寄せられています。石炭火力発電の展望に対する関心が高まる中、TOYOグループとEVNの協力は、持続可能な発電を実現するための新たなモデルを提示することとなるでしょう。国際社会における環境問題に対する解決策として、今回の実証事業が成功することを期待しています。