カリモク家具が、新たなライフスタイルを提案するダイニングシリーズ「CANTINETTA(カンティネッタ)」を発表しました。愛知県知多郡東浦町に本社を置く同社が、イタリア在住のデザイナー武内経至氏とタッグを組み生み出したこの新作は、2025年6月4日(水)から全国3会場で開催される新作家具発表会にて、その全貌を公開し、販売を開始します。
「CANTINETTA」はイタリア語で「小さな食堂」を意味し、現代日本のダイニング空間に存在する和洋折衷の独自の調和に着目してデザインされました。空間に過度に主張することなく溶け込み、それでいて確かな存在感を放つニュートラルなデザインが特徴です。このシリーズの着想源となったのは、2015年に廃番となった後もカリモク家具の工場食堂で愛用され続ける名作チェア「CS1105」。その力強く安心感のある太めのシルエットと、シンプルながらも愛らしいデザインが、現代の住環境にフィットするよう洗練された形で再構築されました。
デザインの特長とラインナップ
「CANTINETTA」シリーズは、使う人の日々の暮らしを豊かにする細やかな配慮が随所に施されています。
チェアはアーム付きとアームレスの2種、座面は張座、板座、ペーパーコードの3種から選択可能で、多様なインテリアやライフスタイルに対応します。特に、チェアの背もたれの2枚の板は、その位置や角度を緻密に検証し、あらゆる体型の人にとって最適な背当たりを追求。角を丸く加工することで、姿勢を崩しても背中に不快感がないよう設計されています。脚やアームも有機的なカーブを描き、触れたくなるような優しい印象を与えます。
テーブルは、まるで長い年月を経て角が取れたかのような、穏やかな輪郭の天板が特徴です。これもまた、空間に自然と溶け込み、心地よい一体感を生み出すデザインが施されています。テーブルは4つのサイズバリエーションに加え、開放的な空間を演出するΦ1100mmの円卓もラインナップ。コンパクトなダイニングから広々とした空間まで、様々なニーズに応える柔軟性を持ち合わせています。
新しい塗装色:コットンナチュラルとカンティネッタグリーン
CANTINETTAシリーズでは、特別な塗装色として「コットンナチュラル」と「カンティネッタグリーン」の2色を展開します。昨年発表され好評の「コットンナチュラル」は、ソープフィニッシュのような木の質感を生かした明るく白い色味を、メンテナンス性に優れたウレタン塗装で再現。木の自然な風合いとさらさらとした触り心地が魅力です。
一方、武内氏と共同開発したコンセプトカラー「カンティネッタグリーン」は、ツヤ感を強調した鮮やかな色合いが特徴で、カリモクの別ブランド「Karimoku New Standard」の「モスグリーン」をベースにしています。空間のアクセントとして、和風から洋風まで幅広いコーディネートを楽しむことができ、ユーザーの個性を際立たせます。
デザイナー武内経至氏の哲学
本シリーズのデザイナー武内経至氏は、1977年福岡県出身。ニュージーランドでの学びに加え、日本で深澤直人氏に師事し、2012年からはミラノを拠点に活動。2015年には自身のデザインオフィスを設立し、国際的なデザイン賞も多数受賞しています。2024年にはカリモク家具の支援で杖の展示「walking sticks & canes」を企画し、ミラノデザインウィークで国際的な注目を集めました。イタリアやニュージーランド、フランスでの経験から多文化的な視点を持つ彼のデザインは、物事の本質を追求し、シンプルかつ人間的な方法で製品の新しいあり方を提案。日常生活と「もの」との間に自然な対話を生み出す彼の作品は、分野を超えて高く評価されています。
カリモク家具のこだわり
カリモク家具は1940年の創業以来、「100歳の木を使うなら、その年輪にふさわしい家具をつくりたい」という哲学を掲げています。高度な機械加工技術と熟練した職人の技を融合させる「ハイテク&ハイタッチ」を追求し、安心・安全・環境配慮に努めています。本シリーズは、カリモク家具の長年の伝統とクラフトマンシップ、そして武内氏の革新的なデザインが融合した、まさに現代のダイニングにふさわしい傑作と言えるでしょう。
「家族と過ごす幸せな時間」への深い想いが込められたCANTINETTAシリーズは、日々の暮らしに温もりと安らぎをもたらし、長く愛用することで家族の歴史を刻む、そんなかけがえのないパートナーとなることを目指してデザインされました。2025年6月4日より全国のカリモク家具ショールームで順次展示・販売が開始されますので、ぜひその温もりと心地よさを実際に体感してみてください。