難民包摂市場の共創に向けた新たな一歩！Welcome Japan CxO Councilが「第1回CxO会」を開催

難民包摂市場の共創に向けて、ビジネスリーダーが集結！「Welcome Japan CxO Council」が「第1回CxO会」を開催

一般社団法人Welcome Japanが運営する、難民包摂市場を共創し、日本社会の持続可能な発展に貢献することを目的としたビジネスリーダーのコミュニティ「Welcome Japan CxO Council」は、2024年6月17日に国際文化会館にて、「第1回CxO会」を開催しました。

このイベントは、世界難民の日（6月20日）を控え、CxO Councilメンバーと難民包摂に取り組む企業・団体のオブザーバーが集まり、難民包摂市場の共創に向けた新たな一歩を踏み出す重要な機会となりました。

イベントレポート：新たな市場創造に向けた議論が活発に展開

開会のご挨拶：国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）からの熱いメッセージ

イベントは、国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）駐日事務所代表伊藤礼樹氏による開会のビデオレターから始まりました。伊藤氏は、世界で深刻化する難民問題に対する理解を深めることの重要性を訴え、「Welcome Japan CxO Council」の活動に対する期待を表明しました。

基調講演：社会課題解決型市場創出の実践に向けた提言

続いて、株式会社オウルズコンサルティンググループ代表取締役CEO 羽生田慶介氏が登壇し、「社会課題解決型市場創出の実践に向けて」と題した基調講演を行いました。

羽生田氏は、企業がサステナビリティに取り組む背景として、社会・産業の持続可能性が個々の企業価値を高めることを強調。気候変動や生物多様性の減少、人権侵害など現代社会が直面する多くの課題を指摘し、企業がこれらの課題をビジネスの機会に変えるための具体的な戦略と実例を紹介しました。

特に注目すべき点は、企業による社会課題解決の取り組みをコスト負担と捉えず、新たな経済合理性をデザインする戦略アプローチが提唱されたことです。これにより、企業がサステナビリティに「最低限の責任を果たす」ことを超えて、「行動主体として」積極的に取り組む動きが加速する可能性が示唆されました。

難民包摂市場の詳細説明：多様な価値を生み出す市場の可能性

Welcome Japan代表理事金辰泰氏からは、「難民包摂市場」の定義、詳細案について説明がありました。金氏は、この市場が持つ可能性と重要性を詳しく解説し、企業が難民の経済的包摂を通じて社会的および経済的な利益を享受できる方法について具体的な事例を交えながら説明しました。

企業が難民のスキルを活用し、彼らを社会に統合することで新たな市場を創出できることを示し、難民包摂市場が持つ大きな可能性を参加者に印象付けました。

ビジネスリーダーたちの活動共有：具体的な取り組み事例が紹介

Councilに加盟している各CxOによる活動共有セッションでは、各企業が取り組んでいる具体的なプロジェクトとその成果が紹介されました。13社から共有された取り組みは、外国人をエンジニアとして育成するプログラムの開始、難民の住居支援への取り組み、物流業務での雇用機会の提供、難民のためのDX人材育成など、多岐にわたりました。

各社の取り組みを通じて、難民包摂市場に対して企業がどのように貢献できるのか、具体的なイメージを掴むことができました。

イベントの意義と今後の展望：新たな連携と市場拡大への期待

本イベントは、企業と難民が協力して市場を創出する新たなアプローチを模索する貴重な場となりました。参加者からは、講演や発表を通じて多くのインスピレーションを得たという声が多数寄せられ、今後の活動に対する意欲が一層高まりました。

特に、企業が持つリソースを活用して社会課題を解決する取り組みが、実際のビジネスシーンでどのように展開されているかを学ぶことができた点が評価されました。

また、「CxO会」後に開催された懇親会では、参加者同士の活発な意見交換が行われ、企業間の新たな連携の機会の種が生まれました。

Welcome Japanは、引き続き難民包摂市場の拡大に向けて、企業やコミュニティと連携しながら取り組んでいきます。今後も多くの企業と共に新しい市場を生み出し、難民の経済的包摂を実現するための活動を推進していきます。