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依存症治療の世界的権威、樋口進氏の特集

医療業界に特化したヒューマンドキュメント雑誌『DOCTOR'S MAGAZINE』7月号が登場しました。この特別号では、独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センターの名誉院長であり、依存症治療の世界的リーダーとして知られる樋口進氏に焦点を当てています。彼の取り組みや成果は、依存症に苦しむ多くの人々に希望をもたらしています。

樋口進氏の背景

樋口氏は、山梨県に生まれ、幼少期にはポリオを患い右手に麻痺を抱えながらも、学業に励みました。その後、東北大学医学部へ進学。卒業後の研修で、アルコール依存症患者の変わり果てた姿に出会い、精神科医を志す決意を固めました。1982年には久里浜医療センターに赴任。その時期、日本のアルコール消費は増加し、依存症に対する偏見が根強く残っていたことから、「依存症は治らない」という常識が蔓延していました。この状況下で樋口氏は、患者たちと向き合う中で彼らの「やめたい、でもやめられない」という苦悩に着目し、認知行動療法を基にした独自の治療プログラムを開発しました。

治療の革新

樋口氏が院長となった久里浜医療センターでは、依存症の多様性に対応するため、薬物療法や心理社会的治療を取り入れました。また、依存症の遺伝的要因や疫学研究も行い、広範なアプローチで患者をサポートしています。現在、世界的に問題視されているゲーム行動症についても、WHOに対しその国際疾病認定の必要性を訴えるなど、樋口氏の働きかけは多岐にわたります。

患者との向き合い方

数千人の依存患者と接し続けた樋口氏は、「依存症は回復可能な病気だ」と力強く語ります。この信念が、彼の治療への姿勢を形作っています。患者が再び社会で生きる力を取り戻す手助けをする中で、樋口氏は医師としての使命を全うし、依存症の治療に革新をもたらすべく日々奮闘しています。

特集内容とその他の内容

今号では、樋口氏を特集した「ドクターの肖像」の他、大動脈手術に挑む心臓外科医・大島晋氏や、埼玉県の所沢第一病院についても紹介されています。また、連載コラム「押し売り書店“仲野堂”」では、画家エッシャーの作品に関する書籍や、ボーイング社についての内容も盛り込まれています。全国各地で活躍する医師や医療法人についての情報が満載の本号は、医療分野に関心のある全ての人にとって価値あるものとなっています。

引き続き、医療に関する話題をお届けする『DOCTOR'S MAGAZINE』をお楽しみください。

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