オカムラと日立の共創がもたらす物流業界の革新と未来

物流業界の変革! オカムラと日立の新たな挑戦

概要

株式会社オカムラと株式会社日立製作所は、オフィス家具の配送業務の効率化を目指し、先進的なデジタル技術を活用した共創プロジェクトを開始しました。特に注目されるのは、日立の「Hitachi Digital Solution for Logistics（HDSL）」が実現する自動化の動きです。この取り組みは、膨大なデータをもとにした高精度な配送計画の自動立案から、トラックへの積み付け方法までをカバーしています。

物流の現状と課題

現在、物流業界は「2024年問題」という深刻な課題に直面しています。多くのトラックドライバーの時間外労働が制限され、ドライバー不足や配送コストの高騰がますます問題視されています。これに対し、オカムラは中期経営計画の一環として、デジタル技術の活用による効率化を進めています。自社の物流ネットワークを強化し、より効率的な配送を実現することが求められているのです。

新プロジェクトの内容

1. 自動立案機能

HDSLでは、配送計画の自動立案が実現されます。これは、膨大なデータをリアルタイムで解析し、配達先や配送日時を最適に割り当てることが可能です。特に、出荷予定数量に基づいたスケジュールの調整が行われ、柔軟で最適化された配送計画が策定されます。これにより、業務を効率化し、限られた人員での運営を実現します。

2. 積み付け方法の自動化

加えて、トラックへの製品の積み付け方法を自動的に計算する機能も搭載しています。これまで経験則に頼っていた部分がデジタル技術により、標準化され、積載率の向上に寄与します。タブレットなどで表示される3Dモデルによって、現場の作業員も積み付け内容を確認できるため、業務が円滑に進むでしょう。

3. 動態管理機能

配送車両の動態管理機能により、リアルタイムでの運行状況や作業時間を記録し、分析が可能となります。これにより、現場の実態に即した計画が立案され、より高精度な配送を実現することができるようになります。

今後の展望

オカムラは、2025年12月に横浜物流センターにて本格稼働をスタートさせ、将来的には全国の物流センターにこのシステムを展開する計画です。これを通じて、効率化だけでなく、環境への配慮や持続可能な社会への貢献も視野に入れています。また、日立はこの技術をもとに、さらなる業務展開を図り、サプライチェーン全体の効率化を目指します。