株式会社アスコットの「ASTILE学芸大学」がグッドデザイン賞を受賞
東京都渋谷区に本社を構える株式会社アスコットは、最近開発した賃貸集合住宅「ASTILE学芸大学」が2024年度グッドデザイン賞を受賞したことを発表しました。この受賞は、アスコットにとって通算17件目の栄誉であり、新たな設計コンセプトの実現を示しています。
プロジェクトの背景
「ASTILE学芸大学」は、世田谷区の駒沢通り沿いに位置する23戸の賃貸集合住宅です。この地区は穏やかな低層住宅街に囲まれており、隣接する東側には登録有形文化財の木造住宅とその広い庭があります。この豊かな自然環境と文化的背景を最大限に活かすためには、従来の計画手法ではなく、革新的なアプローチが求められました。
新しい開発手法の導入
アスコットは、敷地の特性を活かしつつ、収益性と居住性を両立させるために「限界耐力計算」という高度な構造計算手法を導入しました。この手法を使うことで法的な階数制限を適用外とし、当初の計画から5階建てから6階建てへと規模を増やしました。これにより、最大限の容積を確保しつつ、周囲に空地を設け、各住戸からの眺望や視距離を享受できる設計が実現しています。
この取り組みは、ただ高層化するだけに留まらず、都市型集合住宅が求める居住者の快適な生活空間を提供するため、計画的に進められました。グッドデザイン賞の審査委員からも、その革新的な設計哲学が高く評価され、受賞に繋がったのです。
審査員の評価
審査員たちは、この集合住宅が単なる「商品」として扱われず、周囲との適切な距離感や豊かな景観への配慮がなされている点を非常に評価しました。特に、建物の設計が周辺環境の魅力を最大化し、住人に喜びを提供する姿勢には称賛の声が上がりました。このような新しい設計思想が普及すれば、日本の集合住宅の質も大きく向上することでしょう。
アスコットの企業理念
株式会社アスコットは、1999年に設立され、その後20年以上にわたって高品質な物件開発を行ってきました。住宅、オフィス、商業施設、物流施設など多角的な事業展開を行う中で、グローバルスタンダードに則った在住・賃貸サービスを提供しています。
今回の受賞は、アスコットにとって新たな挑戦の一環として位置づけられています。今後も、社会的な課題解決に寄与する物件開発に注力し、さらなる価値創造を目指していくとしています。公式サイトやYouTubeチャンネルでの情報発信にも力を入れています。
まとめ
「ASTILE学芸大学」の受賞は、アスコットが掲げる社会的使命と設計理念が結実した成果です。住環境の質を向上させるための新たなアプローチが、これからの集合住宅設計に与える影響は計り知れません。今後のプロジェクトにも期待が寄せられています。