新たな分散基盤共同プラットフォームの展開
日本IBMとIIJが協力し、地域金融機関に向けて「分散基盤共同プラットフォーム」の提供を開始しました。これは、金融機関がシステムの次世代化を進めるための重要なステップです。この新しいプラットフォームは、地域金融機関が持つさまざまなニーズに対応しつつ、ミッションクリティカルな要件もしっかりと担保しています。
この共同プラットフォームの導入を決定したのは、地銀システム共同化グループの『じゅうだん会』であり、もう一つの地銀システム共同化グループ『Chance』も導入を検討しています。地域金融機関には、メインフレームを含む多様なITプラットフォームの選択肢が与えられ、今後の経営戦略に応じた最適なシステムを長期的に利用できるようになります。
地域金融機関のためのハイブリッドクラウド・プラットフォーム
今回のプラットフォームは、金融機関に求められる高い品質と安定性を実現するために設計されています。これにより、各金融機関の具体的な要望に応じた柔軟なサービスが提供でき、コスト面でも競争力を保つことができます。加えて、IIJの高いインターネットバックボーンを活用することで、最新のデータセンターで運用される分散系システムのリソースを安心して利用できます。
プラットフォームの中心となるのは『プライベートネットワーク・バックボーン』です。このバックボーンは、分散基盤共同プラットフォームだけでなく、メインフレーム共同プラットフォームなどとも安全に接続されており、金融ハイブリッドクラウド・プラットフォーム内でのシームレスなサービス提供を実現します。
さらに、今後のセキュリティニーズやOA系サービスへのアクセスをも考慮した設計となっており、共同利用する金融機関の多様なネットワーク要件を満たすための柔軟性も備えています。これにより、ネットワークの構築や運用において大幅なコスト削減も見込まれています。
日本IBMとIIJの今後の展望
日本IBMとIIJは、この新たなプラットフォームの提供を通じて、地域金融機関とのさらなる協力関係を築いていくことを目指しています。両社の専門性を生かし、新しい協業の枠組みを広げることで、地域金融機関のシステム改革を加速化させていく考えです。
日本IBMとIIJについて
日本IBMは世界175カ国以上で展開されるIBMコーポレーションの日本法人として、ビジネスやコンサルティング、ITシステム構築などのサービスを提供しています。一方、IIJは1992年に設立され、国内初のインターネット接続サービスを開始した企業です。両社はこれまでの経験と技術を活用し、地域金融機関のデジタル変革をサポートしていきます。
この新プラットフォームが地域金融の未来をどのように変えていくのか、今後の展開に期待が高まります。