ダイキン、アドバンスコンポジット社への出資で省エネ技術を加速
ダイキン工業が軽量素材の革新を推進
ダイキン工業株式会社(以下、ダイキン)は、金属基複合材料の専門メーカーであるアドバンスコンポジット株式会社(以下、アドバンスコンポジット)への出資を決定しました。この出資によって、空調機器部品向けの革新的な軽量高強度材料技術の獲得を加速し、空調製品の省エネ化を一層推進することを目指しています。
アドバンスコンポジットの強み
アドバンスコンポジットは、静岡県富士市に本社を構えるスタートアップ企業で、2015年に設立されました。同社はアルミを中心にした金属基複合材料の開発および製造を行い、特に金属接合技術において高い技術力を有しています。ダイキンは2019年より、このアドバンスコンポジットとの連携を強化し、圧縮機の高性能化に向けた共同研究を進めてきました。
アドバンスコンポジットが開発したアルミ複合材は、軽量でありながらも鋳鉄並みの強度を誇ります。また、同社の特許技術である溶湯鍛造技術を利用することで、アルミ複合材の低コスト生産が可能となります。これにより、ダイキンは空調機器の圧縮機部品にこの材料を取り入れることを目指しています。
エネルギー効率の向上
圧縮機部品の軽量化は、空調機の運転時の消費電力量を効果的に削減する可能性があります。これは、エネルギー効率の向上に直結し、環境負荷の軽減にも寄与することになります。ダイキンは、この取り組みにより、さらなる省エネ製品の創出と市場競争力の強化を図っています。
生産技術センターの設立
ダイキンは2024年7月1日に、生産技術の革新を進めるために新たに「生産技術センター」を設立します。このセンターでは、生産工程の効率化や差別化技法、省人化を推進し、イノベーション創出のための先行開発を実施します。アドバンスコンポジットとの関係を更に深化させることで、圧縮機部品に適用できる新しい材料の開発を加速させます。
オープンイノベーションの推進
ダイキンは、2019年11月にスタートアップとの協業を進める組織「テクノロジー・イノベーションセンター CVC室」を設立して以降、国内外の様々な企業との連携を強化し、20社以上に出資を行ってきました。今後もグローバルなパートナーとの関係構築を強化し、オープンイノベーションを通じて新たな技術やソリューションの提供に努めていく考えです。
このような取り組みを通じて、ダイキンは持続可能な未来を見据えたより良い空調製品の開発に邁進することでしょう。
会社情報
- 会社名
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ダイキン工業株式会社
- 住所
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