武蔵野美術大学「ヴァナキュラー・比較文化論」展の詳細
武蔵野美術大学 美術館・図書館では、国立民族学博物館と共同で企画された特別展「ヴァナキュラー・比較文化論-国立民族学博物館・特別展サテライト展示-」が開催されます。この展覧会は、1970年の大阪万博に向けてEEM(日本万国博覧会世界民族資料調査収集団)が収集した多様な資料を中心に、太陽の塔内部の「地底の太陽」と共に展示されたコレクションに焦点を当てています。
展示の背景と意義
開催される展覧会は、国立民族学博物館創設50周年を祝う特別展「民具のミカタ博覧会」の一環として位置付けられています。これに合わせて、国立民族学博物館に収蔵されている、タンザニアのマコンデ高原に住む人々による彫像などの海外の民具とともに、本学に所蔵されているパプアニューギニアの仮面や日本の民俗資料が組み合わされて展示されます。この展示を通じて、訪問者は日本国内外の民具を比較し、生活から生まれた造形が持つ文化背景や知恵を考える機会を得られます。
実施詳細
会期:
2025年3月31日(月)から6月3日(火)まで
開館時間:
毎日10:00〜17:00 (水曜日・祝日は休館)
入館料:
無料
会場:
武蔵野美術大学 13号館2階 民俗資料室ギャラリー
通常、週2回の民俗資料室見学が会期中は毎日行われますので、この機会にぜひ訪れて自分なりの視点で民具を観賞してみてください。
展示構成
展示は「想像力」をテーマに三つのセクションに分かれています。これにより、民具の形状やデザイン、使用される背景を深く理解することができます。
1.
1像を彫り出す想像力
- マコンデ彫刻やアイヌ女性像など。
2.
2人ならぬ者への想像力
- パプアニューギニアの仮面土器や神像など。
3.
3反復・成長していく図像
- さらなる発展を見据えた民具の形状など。
イベントの開催
展覧会の開催中には関連イベントがいくつか計画されています。特に、ワークショップやトークイベントが予定されており、人々が民具についての理解を深める機会が用意されています。
ワークショップ:「民具のミカタ」オリジナルトートバッグをつくろう!
- - 日時: 2025年4月29日(火・祝) 14:00〜16:00
- - 美大生と一緒に民具を観察し、お気に入りのデザインをトートバッグに描く内容。
- - 対象:小・中学生、定員15名(事前申込制)
トークイベントスケジュール
- - 4月24日(木)「アフリカ美術を知るために」
- - 5月8日(木)「宮本常一の現在性」
- - 5月15日(木)「アイヌの民具」についての実測事始め
すべてのイベントは参加無料で、事前申込不要。新たな発見が待っています。
結びに
武蔵野美術大学が保有する民俗資料は、独自の研究背景を持つ貴重なものであり、学生や訪問者が日常生活の中で即、触れられる機会を提供しています。ぜひこの展示をきっかけに、自分自身の知識や感性を深め、新たな視点を得てみてください。