ロコモと手足の痛み
2014-10-15 23:12:36

ロコモティブシンドロームが引き起こす手足の痛みとしびれの実態

ロコモティブシンドロームと手足の痛み・しびれの関連性



1. ロコモティブシンドロームとは


日本整形外科学会が提案したロコモティブシンドローム(ロコモ)は、運動器の障害によって日常生活に影響が出る状態を指します。この概念は超高齢社会における健康問題への対応として2007年に導入されました。主に骨や関節、軟骨などの機能低下が原因で、歩行能力が損なわれることが特徴です。

2. 上下肢の痛み・しびれの影響


最近の研究から、上下肢の痛みやしびれがロコモを引き起こす可能性が示されています。特に神経を保護する背骨の異常がこれらの症状を引き起こすことがあります。上肢や下肢に痛みやしびれがある場合、運動機能の低下につながることが多く、放置するとさらなる健康リスクを招く恐れがあります。

3. 調査結果の紹介


説明会の前に実施された調査では、成人男女の約30%が上肢に痛みやしびれを感じていることが判明しました。対処方法として「医療機関への通院」を挙げた人はわずか1割にとどまり、残りの90%は「特に何もしていない」、「市販薬を使用」、「マッサージなどの民間療法」と自己判断で対応していることが分かりました。これには専門家の判断を仰がず、症状を放置しがちな現状が浮かび上がります。

4. 専門家の呼びかけ


持田讓治副理事長は、手足や運動器の健康は寿命に大きく関わると強調し、上肢の機能が正しい立位や座位保持に必要不可欠であることを指摘しました。症状が悪化する前に、早期に専門医を訪れることが重要であると訴えています。ロコモ認知の進展や足腰の痛みへの対処が、将来的な健康寿命延伸に寄与することが期待されます。

5. 健康維持の重要性


健康日本21(第二次)では2022年に向けたロコモ認知や運動器の健康維持について具体的な目標が設定されています。手足の痛みやしびれのメカニズムを理解し、適切な対処法を学ぶことが、健康な体を維持するための鍵となるでしょう。日常生活の中で運動器のケアを意識し、必要な場合には医療機関への受診をためらわないようにしましょう。

これらの情報を基に、身体に不安を感じたら早めの対策を講じることが育まれる健康寿命を延ばすために不可欠です。この機会を通じて、運動器の重要性を再認識し、健康維持に努めましょう。

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