株式会社博展が株式会社Sincに事業譲渡
近年、環境問題や社会的課題への関心が高まり、サステナビリティへの取り組みが重要視されています。この流れを受けて、株式会社博展(以下、博展)は、サステナブル・ブランドに関連する事業を株式会社Sinc(以下、Sinc)に譲渡することを発表しました。この決定は、博展がこれまで主催してきた「SB国際会議」や関連するユースコミュニティ「nest」の運営を2025年6月30日をもってSincに委ねるというものです。
サステナブル・ブランドの概要
サステナブル・ブランド(SB)は、2006年に米国で誕生したグローバルなコミュニティです。日本においては、博展が2017年から毎年、サステナビリティのリーダーが集う「SB国際会議」を開催し、国内におけるサステナビリティのシンボルとして位置づけられてきました。この会議には、企業や団体が多数参加し、持続可能な経営や社会の実現に向けての情報共有が行われています。
例えば、2024年2月には「第8回 SB’24 東京・丸の内」が開催され、916の企業・団体から4,927人が参加しました。次回の「第9回 SB’25 東京・丸の内」は、2025年3月18・19日に東京国際フォーラムと丸の内の明治安田ヴィレッジで行われます。これにより、博展は国内、そして国際的なサステナビリティ活動を一手に担ってきた存在として認識されています。
事業譲渡の背景
博展は、広告業界の一員として2016年から日本市場におけるサステナビリティの重要性を訴えてきました。過去9年間の取り組みを通じて得たパートナーシップや知見は、今後の成長にとって欠かせない資産となっています。しかし、博展が次のステージに進むためには、より自社の事業のサステナビリティ推進に注力する必要があると考え、今回の事業譲渡を決断しました。
Sinc社の役割
Sinc社はサンメッセ総合研究所から分離・独立して設立された企業で、サステナビリティ戦略の支援を主な業務としています。代表の田中信康氏は、SB国際会議のESGプロデューサーを務めるなど、サステナビリティ推進のための強力なバックグラウンドを持っています。このため、博展はSincに事業を引き継ぐことが最も適材だと判断したのです。
今後の展望
この譲渡が実施されることにより、Sinc社は博展から引き継いだSBの活動をさらに発展させることが期待されています。また、博展は自社事業のサステナビリティや新たなビジネスモデルの構築に向けて、ますます注力していく見込みです。
博展は、未来につながる新たな道筋を描くことで、業界全体への影響を与えることが期待されています。企業が持続可能な社会の実現に向けて連携し合うことが求められる中、今回の事業譲渡によって強化される新たな動きに、今後も注目する必要があります。
このように、博展とSincの新たな協力関係は、サステナブル・ブランドの理念をさらに広める機会となるでしょう。今後のSB活動がどのように進化していくのか、私たちも見守っていきたいと考えています。