働き方の実態
2026-01-13 13:46:11

2024年度のストレスチェック調査結果から見る働き方の実態とその改善策

働く人の「理想の働き方」を探る


「理想的な働き方」を実現している人は全体の約3割という驚くべき結果が出ました。この調査は、株式会社ドクタートラストが実施したストレスチェックに基づいており、2024年度には55万5,956人が対象となりました。以下に、調査結果のポイントと分析結果をご紹介します。

理想的な状態で働けるのは3人に1人


この調査によると、理想の働き方、つまり「ストレスが低く、仕事に前向きな姿勢を持つ」人は35.0%に留まっていることがわかりました。これは、365万件を超える受検者データから得られた重要な数値です。さらに年齢層別に見ると、20代では理想的な状態にあるのが37.5%にのぼる一方で、30代に入ると31.7%と急落し、その後40代・50代でもほぼ横ばいで推移しています。60代になってようやく41.4%に回復します。

30代から50代の働き方に潜む課題


年齢による傾向からは、30代から50代の間、多くの人が「仕事への前向きな姿勢」と「ストレス」のバランスに苦しんでいることが示されています。特にこの年代の人々は、やりがいを感じる一方で、ストレスも大きいというジレンマを抱えていることが浮き彫りになりました。

年代別の改善のカギ


年齢によって理想の働き方を実現するために必要な要素は異なるようです。20代・30代は「キャリアに意味を見出す」ことが重要で、40代以上は「自分らしく働けている」と感じられることがカギとなります。また、70代を除くすべての年代で「キャリアに意味を見出せる」と「成長を実感できる」が順位に入っているため、これらが仕事への前向きな姿勢を支えていると考えられます。

ワーク・エンゲイジメントの定義


「ワーク・エンゲイジメント」とは、仕事に対する前向きな姿勢や熱意を指します。その要素は、熱意、活力、没頭の3つから構成されます。高いワーク・エンゲイジメントを持つ従業員は、より活発に業務に取り組むことができ、その結果、組織全体の生産性向上にも寄与するとされています。

ストレスチェック制度の重要性


ストレスチェックは、労働者のメンタルヘルスの維持を目的とした制度であり、近年では企業において年1回の実施が義務化されています。ドクタートラストのサービスでは、特に「ワーク・エンゲイジメント」の分析が行える設問も含まれており、高い受検者数を誇っています。

調査分析の具体結果


2024年度の調査結果では、理想的な状態「ワーク・エンゲイジメントが高く、ストレスが低い」が35.0%に留まる一方で、他のグループに分類すると、低ワーク・エンゲイジメントながらもストレスが低いグループが34.5%、高いワーク・エンゲイジメントでストレスが高いグループは3.3%、そして、低エンゲイジメントで高ストレスのグループが27.2%となりました。これにより、全体の約30%が理想的な状態ではないことが示されました。

各年代による影響要因


調査からは、ワーク・エンゲイジメント向上に大きく寄与する項目が浮き彫りになりました。20・30代では「キャリア形成」が重要であり、40代以上は「個人の尊重」がその要素と認識されました。このことから、年代によって求められる環境や評価が異なることが理解できます。

まとめと今後の展望


人々が理想的なワーク・エンゲイジメントを持つのは、全体の35.0%。この結果から、特に若い世代とミドル世代のニーズに応えるための改善策が必要です。年代ごとの状況や求める職場環境の違いを理解し、適切なアプローチを取ることで、全体的な職場環境の改善が見込まれます。これにより、ストレスの軽減と仕事への前向きな姿勢が促進されることを期待しています。

文責:服部恭子(ストレスチェック研究所アナリスト)


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