ファームヴィラ拓受賞
2024-10-21 13:27:30

北海道中標津のファームヴィラ拓が2024年グッドデザイン賞を受賞

ファームヴィラ拓、再び輝く



北海道中標津町に位置する竹下牧場が運営する宿泊施設「ファームヴィラ拓」が、2024年度グッドデザイン賞を受賞した。この施設は、2021年にもブランディングCI/VI部門での受賞歴があり、今回は建築設計を手掛けた株式会社ATELIER O2の大杉崇氏とともに名誉を得た。地域の木材を取り入れた設計や、自然の厳しさを感じることで宿泊者に新しい価値を提供することを目指した。

地域の資源を活かした設計



ファームヴィラ拓では、地元北海道産の木材を中心に、材料調達にこだわりが見られる。外壁にはカラマツの羽目板を使用し、床にはタモ材、構造材にはカラマツの集成材を採用。さらには、木質繊維断熱材にも道産材を活用することで、地域の経済にも貢献している。屋根の梁を室内で見えるように設計することにより、万が一スガモリなどのトラブルが発生しても、施設全体の構造的なダメージを最小限に抑える工夫がなされている。

宿泊者の開拓体験



2023年6月にオープンしたファームヴィラ拓は、ただの宿泊施設に留まらず、宿泊者が「開拓」という価値を体感できる場所を提供している。開拓者から受け継いだ精神を大切にし、何もない大地に身を置くことが豊かさに繋がるという観点から設計された。宿泊者はここで新しい経験をし、自らの「開拓」に挑戦することが期待されている。

既に2024年9月時点で約60組が訪れ、企業研修や親子三世代での宿泊など多様な利用が見られる。興味深いエピソードとして、宿泊者の中には「一生に一度は鮭の遡上を見たい」という要望を持った老夫婦がいた。竹下牧場の牧場主は彼らの要望を叶えるため、自身のネットワークを活用し、記憶に残る「開拓」を実現した。

ブランドコンセプト



“開拓を、みんなのものに”をコンセプトに掲げ、日常の中でアクションを起こしにくい人々に新たな挑戦を促進すべく、今後も竹下牧場は活動を続ける。中標津町に根付く「開拓」の歴史や精神を広め、地域への愛着を深めてもらうことが目標だ。

大杉崇氏は「北海道の歴史は険しい道のりを経て築かれてきた」と語り、自然との共生を体現する建築デザインを通じて、この地域のストーリーを多くの人々に伝えていきたいと願っている。

竹下牧場について



竹下牧場は「牛と、新しい関係を。」をスローガンに掲げており、乳牛の飼育だけでなく、自家製のチーズの製造や宿泊事業も展開している。2022年には開拓の歴史を伝えるべく、ファームヴィラ拓をオープン。施設は多くの賞を受賞し、地域の象徴的存在となっている。今後の展望にも期待が寄せられている。

グッドデザイン賞について



グッドデザイン賞は、1957年に創設された、日本のデザインを評価する重要な制度で、毎年多くの企業や団体が参加し優れたデザインを選定している。この賞を通じて、社会の課題解決やデザインの重要性を広める活動が続けられている。受賞者には「Gマーク」が授与され、これは優れたデザインの象徴として広く認知されている。


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会社情報

会社名
有限会社 竹下牧場
住所
標津郡中標津町俣落63
電話番号
090-9087-9436

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