若者の未来支援へ「SoilxPolicy Fund」が新たな挑戦

若者が安心して生活できる社会を目指して、株式会社PoliPoliと公益財団法人Soilが共同で立ち上げた「SoilxPolicy Fund」が、2年連続でNPO法人サンカクシャを支援することを発表しました。この基金は、特に「儲からない」社会課題に挑む団体に対して、政策提言活動を支えるために、最大500万円の委託金と伴走支援を提供することを目的としています。

何が「SoilxPolicy Fund」なのか？

「SoilxPolicy Fund」は、深刻な社会問題に取り組む団体を対象としており、各団体が持つ専門性を活かして政策提言を行うことを支援しています。PoliPoliは、委託金の提供に加え、実行に向けたノウハウやリソースも提供することで、事業の成功をサポートしています。

今回、サンカクシャが採択されたことは、その重要性を示すものです。同団体は、15歳から25歳の若者に焦点を当て、親や身近な大人を頼れない立場にある彼らをサポートし、自立を促す取り組みを行っています。これにより、若者が社会とのつながりを持ち、安定した生活を築けるようにすることを目指しています。

サンカクシャの活動内容

NPO法人サンカクシャは、東京都豊島区に拠点を置き、本格的なサポートを実施しています。彼らの提供する支援は主に「居場所」、「住まい」、「仕事」の三つの要素に集中しています。

- 居場所: 若者が安心して過ごせる拠点を１つ設立。
- 住まい: 住むところを失った若者向けのシェアハウスを４拠点展開。
- 仕事: 地元企業との連携を活用し、若者に対して雇用機会を提供。

これまでに、500名以上の若者の自立を支援してきたサンカクシャは、個別のニーズに応じたきめ細やかなサポートを行い、彼らの自信を育てています。特に、家計管理や行政手続きのサポートが好評で、多くの若者が生活を立て直すきっかけを得ています。

政策提言と支援の成果

2025年1月には、こども家庭庁に対し「親を頼れず孤立する若者支援に関わる提言」を行うなど、政策改善に向けたアクションも継続して実施。さらに、経済同友会との共催によるパネルディスカッション「若者の貧困解決に向けて」も開催され、若者たちが直面している問題が社会全体で理解されるよう努めています。

代表理事の荒井佑介氏は、「若者を取り巻く課題への公的支援が不足している現状を訴え、社会全体での支援体制の構築が急務」と強調しています。彼は、今年度こそ具体的な施策が展開されることを期待し、より多くの議論の場を作っていくことに意欲を示しています。