水冷GPUサーバーの実証
2025-12-17 15:58:26

国内初、水冷GPUサーバーの運用効率向上に成功した実証実験の成果

国内初の水冷GPUサーバー実証実験成功



2023年10月、株式会社ゲットワークス、株式会社フィックスターズ、NTTPCコミュニケーションズ株式会社の3社は、水冷GPUサーバーの運用効率向上に向けた共同の実証実験(PoC)に成功しました。この実験は、急速に需要が高まっている高性能GPUサーバーの効率的な運用方法を探るものであり、特にコンテナ型データセンターにおいての水冷GPUサーバーの有効性を確認しました。

背景



AI技術の進化やHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)の普及に伴い、企業では高性能なGPUサーバーの必要性が増しています。これに応じて、水冷GPUサーバーのニーズも高まっているものの、日本国内では未だ空冷式が主流であり、商用利用の事例は少ないのが現状です。今回は、これらの課題を解決するため、3社が連携して検証を行いました。

実証実験の内容



実験では、GPU専用のコンテナ型データセンターに水冷GPUサーバーを導入し、様々な負荷条件のもとでデータを計測しました。注目すべきは、消費電力効率の指標であるpPUE(部分電力使用効率)の値が1.114に達した点です。これは、データセンター業界では非常に優れた数字とされています。

データセンターの温度管理や環境設定も重要で、InRow空調と呼ばれる局所の空調システムを活用し、冷気と暖かい排熱を効率的に管理しました。その結果、最大負荷時のGPUの平均温度は他のサーバーと比べて15度低く保たれることが確認され、安定した性能が実現されました。

検証結果



今回の実証実験では、水冷GPUサーバーの商用利用に向けた具体的なステップが見えてきました。特に、データセンター・GPUサーバー・ソフトウェアが統合的に稼働することで、運用効率の最大化が図れました。このような成果は、日本国内での水冷GPUサーバーの普及に向けた重要な一歩と言えるでしょう。

各社の役割



  • - ゲットワークスは、新潟県の湯沢GXデータセンターにおいて、検証用のコンテナ型データセンターを提供し、サーバーの最適な稼働環境を構築しました。
  • - フィックスターズは、水冷GPUサーバーや冷却装置を実験用に提供し、統合モニタリングツールを構築しました。
  • - NTTPCは、経験豊富なハードウェアエンジニアリングの知識を活かし、大規模GPUクラスタの構築を行いました。

今後の展開



今後、3社はさらなる連携を強化し、水冷GPUサーバーの商用利用を拡大していく方針です。急速に進展するAI技術に伴い、今後も高性能なGPUサーバーへの需要が高まることが予想されます。日本国内における新たな技術革新とともに、企業の生産性向上に寄与していくことでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社ゲットワークス
住所
東京都千代田区神田神保町3-25 住友神保町ビル 8F
電話番号
03-6261-2650

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